「違和感だらけの自己陶酔ミュージカル。」ディア・エヴァン・ハンセン Y.タッカーさんの映画レビュー(感想・評価)
違和感だらけの自己陶酔ミュージカル。
嘘の残酷さを、ミュージカルの持つ自己陶酔感満載のセンチメンタルでぐりぐり塗りたくった、デマカセの感動を押し付けてくるなんともおぞましい作品。ひょんな事から自殺した生徒の友達と偽ってしまったコミュ障の葛藤を描いているのだが、ミュージカルにする事でそれが雑味にしかなっていない。主人公の内面や行動を歌で盛り上げれば盛り上げるほど、結局自殺した生徒の魂の置いてきぼりが浮き彫りになる。しかもその救われない魂を踏み台にして主人公の自己救済に完結する様は違和感しかない。全編「知らんがなっ!」まみれな、キモい作品!
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