スクールガールズのレビュー・感想・評価
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少女の青春物語。
1992年という時代に、こんなに厳格なカトリックの女学校があったということに驚かされる。
その中で、少しずつ羽目を外していく少女達の成長物語だ。
外からは見ることができない女子校の少女達の生活を、ピラール・パロメロという監督の実体験から垣間見ることができる。
母親との関係をもう少し描ければ、作品に奥行きが出たと思うが、そのあたりは、まあまあの描き方で終わる。
主人公セリアの愛らしい表情が印象的な作品!ぜひ、劇場でご覧ください!
親しき仲にも妬みあり
少年少女が大人になる過程を描いた映画はたくさんある。親や教師や周りの大人たちの言うことを聞いていた子どもが自分で考え、周りの友人たちに刺激を受けながら成長していく。その過程はドラマティックだし、はかなさや切なさ、そして何よりもノスタルジーがある。
本作もそんな大人になる過程を描いたもの。バルセロナオリンピック開催のあたりのことなので、女性も勉強して仕事して自立しないとって考え方が浸透しつつあった時代背景があるのかもしれない。
少し大人びた転校生が来て、主人公セリアが徐々に遊びを覚えて行くという流れ。タバコ吸ったり、ディスコ行ったり、流行りのバンドの音楽を聴いたり、男のバイクの後ろに乗ったりするうちに、キリスト教の宿題や教えに疑問を感じたりしていく。
そして、父親がいないという家庭環境に対して疑問を深めていくのだが、正直ここらへんの落とし所がよくわからなかった。もしかして少し寝てたのか?俺。それくらいわかりづらかった。
少女たちが学校の教えに反発していく学園モノをイメージしていたが、そんな「スクールガールズ」的な話は序盤だけ。後半はセリアの成長にフォーカスを当てた物語になっていった。それはそれで悪くないが、みんなで仲良くつるんだり、恋したり、嫉妬や反発や仲違いしたりといった、もっと群像劇的な女学生の物語を期待していたので「コレジャナイ」感が強かった。
目覚めの頃
1992年スペインはカラゴサで母親と二人暮らしの少女のお話。
多分ハッキリと年齢は語られていなかったと思うけど小学校高学年ぐらいの年齢ですかね。
バルセロナから引っ越してきた都会っ子に触発されて、友達やそのお姉ちゃんと交流しちょっとだけ大人の世界に踏み込んで行くストーリー。
セリアちゃんが不良になっちまっただーな、可愛らしいぐらいの成長と、その中で疑問を覚える自身の父親や母親の家族のこと等々。
自分が苦労したからか、ヤケに娘を幼くみているのかという母親とのやり取りに始まり、まあ可愛げがあるレベルの反抗と成長が何とも初々しかった。
昭和の少女物語みたい
セリアの心の揺らぎの演技が素晴らしい。控えめに中学生の女の子、少し成長した女を表現しているところが引き入られる。
ストーリーは、昭和に良く観た物語なのだが、日本もスペインもこの辺の感覚は変わらないのだと感じさせられた。キリスト教も仏教も同じようなもんだ。
スペインの日常を垣間見ることができたことができる。
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