小公女のレビュー・感想・評価
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なんだかほんわか
親もなくビンボーな家政婦ミソが物価高で家賃が払えなくなり住むところを失って昔の友達の家を転々とする。楽しみはたばことウィスキーと、優しい彼氏(漫画家の卵)
貧困の様子がリアル。
途中友達にもなじられるが、ビンボーなのに煙草とウィスキーは止められない。白髪対策の漢方薬も高い。
これらを止めて家を借りて給料のよい仕事を探すという考えはない。自分を曲げて条件のいい男とくっつくということも拒否。自由。
自業自得というべきか?
でも見ていてなぜか彼女の生き方もいいな、と思えてくる。
「セイントフランシス」なら、主人公は望まぬ妊娠をするが、ミソはそれはない。
妊娠、あるいは病気や事故で、この生活は簡単に詰むんだけど、そうはならないファンタジー。
タイトルロールも韓国映画にありがちな、黒バックにただ字だけ、ではなく、少し飾りが入ってるのが可愛らしい。
しかし、なぜ小公女?ミソはもともとはお嬢さんだったの?
つけるなら「家なき子」では?
と思ったら、韓国語の原題が「小公女」なのか…
ウイスキーとタバコ、そして彼氏がいればそれでいい。そのために女は家...
ウイスキーとタバコ、そして彼氏がいればそれでいい。そのために女は家を捨てた。昔の仲間を頼りに寝場所を求めるも…
仲間もさまざまで、そこもさもありなんで面白い。転々とする主人公がどこかロードムービーのよう。ロードムービーの要素はなぜか映画を楽しく面白くする気がする。
孤高の女(笑)
こんな生き方をする人が居てもいい
タバコと、バーで飲む一杯のウイスキーさえあれば幸せ。
必要な経費は、家賃・韓方薬(白髪対策らしい)・タバコにウイスキーだけ。
相次ぐ値上げでタバコとウイスキーを我慢する位なら、部屋なんて要らない!
そんな決断をしたミソは文句も言わず、昔組んでいたバンドのメンバーの家を訪ね歩く物語。
昔は一緒にタバコを吸い、バーでウイスキーを飲みながら一緒に過ごした仲間だったのに、もう昔のままの生活をしているのはミソだけだった…(当然だけど)
その生き方が良いか悪いかは、誰にも断じる事は出来ないけれど、
バンドのメンバーの現在の生活ぶりを垣間見つつ、それでも自分を貫くミソから目が離せなかった。
こんな生き方をする人が居てもいい。
意外と海外勤務の彼が帰ってきたら、幸せに暮らすのかもしれないしね。
ウイスキーとタバコとお土産のたまご
貧困や居場所についての重たいテーマなのに、なんだかサラっとしていて、笑えて、登場人物が魅力的でおもしろい映画でした。
時代の変化や物価の高騰によって、大切にしてきた小さな息抜きの習慣さえ守るのが難しい。
学生時代、一緒にはしゃいでいた友人を取り巻く環境も変わり、誰もが自分のままでいることに生きずらさを感じている。
そんな中でも、素直な気持ちのままでいる主人公のミ・ソが良かったです。
価値観が変わっていく社会と自己との物語ですが、この映画の中には、『こじらせている』とか『時代遅れ』みたいな批判的な視点はないように感じました。
ほんのり優しくて、最後にはさわやかな希望と淋しさが残りました。
お土産にたまごを持ってくミ・ソが、とても正直に思えて好きでした。
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