「誰かを幸せにしたいという思いを形にした作品」怪盗クイーンはサーカスがお好き MYMさんの映画レビュー(感想・評価)
誰かを幸せにしたいという思いを形にした作品
総合評価は☆4、贔屓目に見て☆5。
内容に関しては予告映像を見るのが早いので、公式サイトを確認いただけたら嬉しい。
小学校の頃に読んでいた児童文学の映像化とあって、期待と不安の入り混じる思いで先行試写会と公開初日、劇場に足を運んだ。
素晴らしかった。
あの頃の記憶が蘇り、心の中にいる小学生の頃の自分が喜びで飛び跳ねているのを感じた。
昨今の美麗なアニメーションに慣れている方には少し物足りなく感じるかもしれない。
映画鑑賞を趣味にしている方には60分という上映時間は短く感じるかもしれない。
けれどこの作品の本質は、そんなことでは決して変わらない。
誰かを幸せにしたいという思い。
交わした約束を守りたいという願い。
誰もが当たり前に持っているその感情をすくい取り、美しくまとめ上げたのがこの作品だ。
原作小説が発行されたのは今から二十年前のことだが、現代にも通ずる内容が各所に散りばめられている。
それだけではなく、新たにこの作品を鑑賞する方へ向け、本筋は崩さないまま現代的にブラッシュアップした部分もある。
何も知らない人は素直に感嘆し、昔読んでいた人は郷愁の念で胸がいっぱいになることだろう。
長々と思いの丈を綴ってしまったが、それだけ素晴らしい作品であることがこの文章を読んだ誰かに伝わっていたら嬉しい。
あわよくば近場の上映劇場を検索し、映画館まで足を運んでくれたならこの上ない喜びだ。
それでは最後はこの文章で締めようと思う。
Good Night, and Have a Nice Dream.
良い赤い夢が見られるよう祈っている。
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