劇場公開日 2022年3月18日

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「「これが完結編ではないよね?」と思ってしまうほどネクストステージのハードルは高く、物語の落差が面白いミュージカル・コメディ・アニメーション映画!」SING シング ネクストステージ 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0「これが完結編ではないよね?」と思ってしまうほどネクストステージのハードルは高く、物語の落差が面白いミュージカル・コメディ・アニメーション映画!

2022年3月18日
PCから投稿

「SING シング」では、落ち目の劇場の支配人であるコアラのバスター・ムーンが、出演者を公募して劇場を立て直す物語でしたが、本作では“ネクストステージ”に進みます。
前作の「ゼロからの立て直し」も面白かったですが、本作では、地元での成功からスケールアップし「世界的に有名なエンターテイメントの聖地での成功」という夢を追いかけます。
このシリーズが人気である理由の一つに、実際に歌が上手い人をキャスティングしていることがあります。
前作同様ヤマアラシの少女でパンクロックギタリストのアッシュの声優を字幕版ではスカーレット・ヨハンソンが務めています。そして吹替版は長澤まさみで、2人とも非常に上手いのです。
さらに本作では、15年もの間、人前には出ていない伝説的ロックスターのライオンであるクレイ・キャロウェイという存在がカギとなっています。そのキャラクターにリアリティーを持たせるためアーティストグループでの「グラミー賞・世界最多受賞記録」を持つU2のボーカル・ボノが声優を務めています。ボノは声優も自然で、歌と共に安定感がありました。
一方の吹替版では伝説的ロックスターを、B'zのボーカリストである稲葉浩志が声優を初めて務めています。初声優ということもあり、やや会話の部分では浮いていると感じるシーンがあります。
ただ、「SING シング」シリーズの「肝」となるのは歌唱シーンです。特に稲葉浩志の歌唱シーンは圧巻で、字幕版よりも感動がありました。その意味では最高のキャスティングだったと思います。
また、新キャラのアイスクリーム売りのゾウ・アルフォンゾの声優をSixTONESのジェシーが務め、声優も歌も非常に上手かったりと、本作では適材適所のキャスティング・センスが上がっていると感じました。
さらにはミニオンズの「イルミネーション」作品だけあり映像も心地よい最高峰クラスで、文句なしの傑作です。

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細野真宏