「作品力が強すぎて、字幕がいいのか吹替がいいのか判別できない傑作」SING シング ネクストステージ 山田晶子さんの映画レビュー(感想・評価)
作品力が強すぎて、字幕がいいのか吹替がいいのか判別できない傑作
本作は、人間視点の動物キャラが存分に楽しめる上に、前作(SING シング)よりもパワーアップしている。
「夢を諦めない」と聞き飽きたはずのフレーズだが、ここまで行けるのかと素直に楽しめる傑作だった。前作の段階で十分満足していた分、続編がここまで良いとは想定していなかった。
様々な動物が人間の言葉を話す登場人物となっている設定が面白く、音楽へのこだわりも半端ない。
ストーリーにおいても、人間界あるあるを、動物が演じることでキャラクターの濃さが倍増。実写では表現不可能な物語に感銘を受けた。
当然のことながら、セリフと歌は人間。動物のキャラクターを尊重しつつも、人の声と楽曲が、見ている側の体全体に響き渡り心地よく、音楽の力を強く感じた作品でもある。
本作のみでも十分面白い映画ではあるが、前作を知っていると、益々テンションが上がる。
字幕版、吹替版はともに豪華なメンバーなので、どちらがおすすめとは言い切れない。
ただ、本作の世界観を一度に楽しもうと思うのなら、吹替版のほうが人物像が浮かびやすく、気軽に楽しめるのではないかと感じた。
とにかく楽しい作品なので、具体的な情報は入れずに、鑑賞後に感想を語り合ったり、一人で考えたりするのにピッタリな映画だ。
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