「アマチュアスパイの命掛けの慈善事業」THE MOLE(ザ・モール) rakuさんの映画レビュー(感想・評価)
アマチュアスパイの命掛けの慈善事業
北朝鮮が世界に向けてどのように武器や麻薬を売るのか?その実態を10年をかけて取材を続けた命掛けの行為に脱帽。しかも潜入取材をしている青年はプロの諜報機関ではなく、監督に誘われて一つ返事で始めたというので驚くしかない。途中で殺されていてもおかしくなくない状況なのでどういう結末になるかヒヤヒヤしながら見せられてしまった。
中でもウガンダでのリゾートホテルに擬装した北朝鮮製武器工場建設プロジェクトの交渉が山場となるが、見て見ぬふりのウガンダ当局も酷い。
北朝鮮はニュースでは国民を貧困のドン底に落としてもミサイル開発に明け暮れる金正恩のイメージしかないが実際にその下で働く人物達の動きが撮られているのが貴重。彼等はビジネスマンのように世界を自由に飛び回り戦争の火種を焚き付けてまわり、トランプなんか怖くない、もし攻めて来たら水爆を送ってやるだけだと笑い飛ばす。世界にとって害悪でしかない。ただこの失態が世界に晒されたので責を問われもう処刑されているに違いないが。
それにしても理解に苦しむのはデンマークやイギリスの北朝鮮友好協会のあの老人達だ。自由主義社会で何故北朝鮮を礼賛するのか。アジア人蔑視すら行うこともある白人がどういうことなのか?金なのか?ともかく世界中の人に見てほしい。今世界が対処すべき危急の課題は温暖化対策などではない。このような犯罪国家を放置すればいずれ地球が丸ごと紛争地帯になってしまう。
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