劇場公開日 2023年9月15日

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「幻でも存在する。」アリスとテレスのまぼろし工場 のっぽさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5幻でも存在する。

2023年9月20日
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鑑賞方法:映画館

笑える

知的

難しい

製鉄所の大爆発で街が壊滅し、それを境に住民の意識以外の季節や身体的変化などが止まり、外部との交流ができなくなった。
住民は元に戻った時を考え変化を嫌い、「自分確認票」を作成し現状を維持しようとした。
この対応は、日本人的な内向性と順応性的なものに思われました。
異世界ぽい始まりは普通であったが、よく考えられたシナリオでなるほどと思いながら鑑賞しました。
アリストテレスについてざっくり調べたが、「幸せかどうかは自分次第である」ってことを言いたかったのか?
よく考えれば、主人公達は見た目は中学2年生であるが、精神年齢は高校3年生ぐらいであろうから、異性への衝動は止まらないでしょう。
既得権益者を悪役とせず人としてのあり様としたのがよかったと思います。
最後の「赤ん坊の鳴き声が聞こえる」は時の割れ目の中で出産か、もしくは異物が居なくなった事により、幻の世界の歯車が回り出したのでしょうか。
掘れば掘るほど面白い映画でした。

のっぽ