「ハイジャックしたら思わぬ乗客が」ブラッド・レッド・スカイ bionさんの映画レビュー(感想・評価)
ハイジャックしたら思わぬ乗客が
航空機ハイジャックとヴァンパイアの鉢合わせなんて興味をそそられる設定。しかもヴァンパイアは、吸血鬼から人間に戻るためにニューヨークに治療に向かう途中で、おいそれと変身するわけにはいかない。
冒頭は、旅客機が不時着するところから始まる。映し出されるのは、パイロットの代わりに操縦した中東系の男性と、貨物室から脱出した少年。少年といってもテディベアを抱えているくらいだから、かなり幼い。特殊部隊が突入準備をしていて、ハイジャック犯は航空機内にいるらしい。ここから、出発前の少年と母親の場面に戻って物語は進んでいく。
テンポがいいし、ハイジャック犯人グループのなかにイカれたキャラクターがいて、ダレることなくストーリーは進んでいってなかなか見応えがある。乗客の中にも、自分だけは助かりたいクズキャラも配置されていて、パニック物としても楽しめる。
ヴァンパイアの容貌がゾンビぽいのがちょっと引っかる。少なくとも母親は、人間に近いルックだった方が感情移入できたんだけど。
ラスト近くで、いくらなんでもそれはありえないでしょう。と感じる場面もあったが、テロとヴァンパイアの組み合わせは目新しさがあるし、航空機内の攻防は緊迫感があってドキドキが続く。ヴァンパイアの弱点は日光であることを思い出させてくれるアクションシーンもあってなかなかの出来でございました。
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