「内容を説明しずらい」MEMORIA メモリア さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)
内容を説明しずらい
ひたすら静かな映画に「爆発音」という異質なブレンド。
正直、何度か寝落ちしそうになりました。
パルムドール賞の経験があるアピチャッポン・ウィーラセタクン監督がティルダ・スウィントンを主演に迎え、コロンビアで製作した作品。
去年のカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞したことで今作を知り、観賞しました。
「ブンミおじさんの森」でもそうですが、ロングショットで非常に静かな場面が多いです。
長回しのカメラショットに音楽が演奏シーンとレコーディングスタジオ以外入らない、環境音のみで構成。
そこにコロンビアという南米ならではの要素も絡んできます。コロンビアの事はあまり知らない事の方が多いので、今回アマゾンやコロンビアの文明が入ってくるのが興味深いです。
ちなみに、今作のお気に入り場面はレコーディング・スタジオの場面。
そこで主人公の聞いた爆発音を再現しようとするのですが、色々と面白かったです。
自分は音響やフォーリーの勉強してた時期があっただけに、今音響スタジオで働いてる同級生なら爆発音をどう再現するだろうと気になりました(笑)
もしその学校にまだいたら、自分もそうしたかもしれないですね。
正直話は非常に難解です。
説明的な場面がほとんど無いので、映像や音などで感じなければなりません。
それに加えてスローテンポでロングショットなので、僕は正直何度か寝そうになりました。
(完全に寝落ちはしていない。)
また、英語圏のティルダ・スウィントンがスペイン語圏のコロンビアで花屋を営んでる設定は少し違和感があります。
恐らくイギリスの資本が入ったことでそうなったのかな?
恐らく何度か観れば僕も「素晴らしい!傑作だ!」と言えるようになるかもしれませんが、もう一度観たいとはそんなに思わないです。今のところは。
それにしても今作、カット数が相当少ないですね。
恐らく50カットあるか無いか、くらいかも。