「無味無臭」コンパートメント No.6 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
無味無臭
ちょい久々のレイトショーへ。意外と客入りがあるのは賞を多く受賞しているからですかね。
結構評判良いなと思っていましたが、全部観終わってもなんじゃこりゃ?っていう感想が最初から最後まで付き纏っていました。
列車の中で進むロードムービーっていうのは観たことないなと思いましたが、観たことないのも納得で面白くならないというのがありました。全体的に下車する以外は景色が変わらないのもあって、かったるいなと思ってしまいました。自分の思い描くロードムービーは徒歩や自転車や車で展開が目まぐるしく回る作品が多いので、そっちを想像したっていうのもありました。
同室の男・リョーハの第一印象が最悪だったのに、後半になるにつれて主人公ラウラが何故か惹かれていくのが謎でした。そりゃ一晩泊めてもらったり、盗まれてカメラのことを思ってくれたり、ペトログリフを観にいくのを手伝って貰ったりとそういうシーンはありますが、それを超える悪行(主にダルい絡みだったり、悪態をついたり、同室に見知らぬ男が入ってきたら彼氏かのように拗ねたり)があったので、こいつにそんな情熱的なキスなんてするか?と共感できなかったのもハマれなかった要因です。
他のキャラもそこまで良い奴が多いわけじゃないのも引っかかって、車掌はだいぶぶっきらぼうですし、ギター男はなんかひょうきんでカメラ盗んでいきますし、宿泊したホテルのスタッフも接客態度は最悪ですしで、周りの環境もアレなのが今作に小さな不快感を生んだんだと思います。リョーハがスタッフに対してちょい威圧的なのも苦手だなと思いました。お婆ちゃんは良い人でした。
雪で2人がじゃれあってる映像を見て、一体何を観せられているんだ?と思いました。雪国の美しさも岩面彫刻の美しさも何も感じませんでしたし、音楽に頼りきって後は放ってしまった終盤も個人的には受け入れられませんでした。
感じる人には感じるものがある作品だと思いますが、ジャンル映画を好む自分には相性が悪かったです。こういう作品も観ねば…!とは思いつつも、どうにも当たらないがために避けてしまっている現状です。去年やった「ロスバンド」は大好きなんですけどね…。
鑑賞日 2/20
鑑賞時間 20:55〜22:50
座席 G-4