スパゲティコード・ラブのレビュー・感想・評価
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東京、夢、承認欲求、孤独、透子歌う
とても映画らしい映画です。
一人一人、一場面一場面、とても綺麗な映像で、面白い場面の繋ぎがあったり。映画館で観るべき映像でした。ちょっとやり過ぎで観にくいとも思ったけど、映画はテレビドラマでは無いのでこれくらいで良いかと。テレビやスマホでは味わえない没入感もあります。
13人の話なので、一人一人の話は薄くなりますが、何人かに焦点が当てられているので、感情移入はしやすいです。
わたくし(おっさん)から見れば、そんな時代もあったかと、思うところもありつつ。承認欲求については今でも囚われるところなので、「そうだよね、わかる〜」という部分の両方があった。
なんか観てて、切なく、辛い気持ちになり、同時に、頑張れ、良かったなど、短い話にも喜怒哀楽があった。オムニバス映画ではない。
スパゲティのように、それらが絡み合う、、とはまでは言わないけれど、ちょっとずつ重なり、「なるほど、あの人はこの人か」という、小さなアハ体験もあって楽しい。
もちろん、13人ではなく、もう少し少ない人数で、一人一人をもっと詳しく掘り下げて欲しいとも思いますが、そうすると、スパゲティじゃなくなるし。
心に刺さる名言もいくつかあった。
今後も映画を観てみたい監督でした。
何より!透子が歌った!
そしてやっぱり凄い歌唱力!
カッコイイ。歌手としても活躍して欲しい。天気の子の歌以来、なかなか歌わないので。歌ってびっくり、そして感激。
もともとノーマークで観る予定もなかったのですが、たまたま前日にに見つられて良かった。
うどんコードくらいです。
迷い込んだら二度と出てこられないような気がする。東京。狭いのにまるで迷宮のようなその街を舞台に、13人の若者にスポットを当ていくつものストーリーがどんどん切り替わってゆくという構成。
1つ1つのストーリーは他愛もなくありきたりだったり、ただのつまらない会話だったり、あるいは誰かのターニングポイントだったりもする。街で日々すれ違うだけの群衆の中の誰かの人生とある日突然交錯するかもしれない。そんな期待を抱かせる街をさ迷いながら誰もがきっと自分自身の目的地へと向かっている。
スパゲティコードと言う割にそこまでこんがらがってないですけど、とにかくテンポが良くて映像もおしゃれであっと言う間に終わってしまった。個人的には死にたい病の女の子とそれを阻止したい男の子の高校生カップル好きでした。横の席でこっそり盗み聞きしてニヤニヤしたい。青木柚の素朴なのにどこか狂気染みてる雰囲気がまたいい。
エモい映像を期待していたけどそれほどでも無く。 新鮮なストーリーは良かった。
東京な住む13人の人達が日々、悩み苦しみながら生きていく様子を表してした感じ。
日々、本音と建前を使い分けながら会話している表現方法が面白かった。
見慣れた渋谷や中目黒の町のシーンが美しい。
セリフにも遊びがあって、あるシーンで使ったセリフが次の全く違うシーンでも使われていて面白い手法。
ストーリーが進むにつれ、皆んな自分に素直になって行く感じがとても良い。
コンビニのイートインスペースで学校の課題を考えてる中学生が面白い。
最後に書いた答えがお見事(笑)
ミュージシャンを諦めた三浦透子さん。
やっぱり歌が上手い。
彼女も最後には素直になって良かった。
マスク姿のアルバイトの女性。
思わぬ展開にビックリ。
タクシーでどこに行くのか?
気になるところ。
高校生の男女カップル。自然なセリフでなかなかリアル。
カメラマンの見習いも高校生との会話で自分の殻を破った感じ。
ゆりやんレトリィバァさん。
意外にも演技が良かった!
ウーバーの配達員。
彼が最後に素直になった時のご褒美褒が良かった!
鑑賞前は13人の登場人物に全てのキャラを把握出来るか不安だったけど、全く問題ありませんでした(´∀`)
【”執着と大好き・・”大都会で生きるのはキツイのだろうか・・。序盤は??だったが、後半、前向きな気持ちになれる、大都会で生きる男女13人の姿を鮮明に描いた群像劇。善性溢れる脚本も良い。】
ー 序盤から、短いカットを繋いで、13人の男女の大都会で生きる日々が描かれる。-
・大好きだったアイドルが突然引退し、やる気を失い”1000個の配達を達成したら・・”と心の中で思いながら街中を走るフードデリバリーの青年
・死ぬことについて、延々と不毛な議論をする高校生男女
・ラブホで、”執着と大好き”について、語りながらカレーライスを頬張る男女
・売れないコミュ力だけが自慢だった男
・愛人に尽くす事だけが生き甲斐の女
・高飛車な”親の七光り”だけで生きている広告クリエイターの女
・売れないシンガーソングライターの女
・コンビニで、宿題の人生設計をめんどくさそうにやる中学生
・・・等々、一見繋がりの無い明日の見えない苦しい日々を送る若者達の姿が、前半で描かれるが、やや退屈。
■が、後半これらの男女の関係性が微妙にリンクしていく過程が面白い。
そして、彼ら、彼女達が苦労しながらも、善性を保ちながら生きる姿も、印象的である。
<前半はやや退屈だったが、後半はそれぞれの若者達が、少しだけ前を向いて生きて行こうとする姿が描かれており、脚本が上手いなと思った作品。
敢えて、名は出していないが、熟練の若手俳優の姿も、この作品の質を上げていると思います。>
厨二病の福袋やぁ〜!
自分自身いい歳になっても中身は中坊からたいして成長していないんですよね。
それでもなんとか生きていてもいいんだと思わせてくれる作品。
『東京』って広いようで個人が動く範囲ってそんなに広くはないんで…
きっと以前の知り合いか関わりのあった人とすれ違っていると。
その個人個人を少しづつ掘り下げて繋ぎ合わせる。
決して深くは関わらず程よい今どき?の関係。
深くなっちゃうと後々バカ見るって。
飽きが来なくて面白いと思います。
SNSの取り上げ方も程よい感じ。
ラストの続きが気になるところも好き。
レンタルでも良いとは思うけど劇場で観て損は無いと。
東京と生きる13人の群像劇、容赦がなくて美しい映画
どことなく「東京」がいつだって憧れだった自分にとって、心の奥まで深く刺さる傑作。「好きと執着は別物」この言葉にこれからも救われるのだろう。監督のコメントも交えながら記していく。
13人が主人公であるが、「東京」が14人目の主人公であるように、大きなうねりと混沌とした感情がそこでうずく。暴力的でありながら、夢もきっと叶えてくれそうなユートピアにも見えてしまう。そんな街で、ため息にもならない様な息苦しさを抱えた若者たちがランデヴーしていく。その過程はあまりにもリアルで容赦がない。就活中の私にとっては、毒を浴びるような感覚だった。
それでもこの作品が指す光は、抱えたリアルを見事なまでに精算している。監督自身も好きで大切にしたというモノローグが、彼らの今をありありとあぶり出している。そして、そこから開かれる狂騒と混じり合っていく彼らの呼吸に鳥肌が立つ。脚本の時点で出来上がっていたという巧みな編集は、CMやMV等で磨かれた幻想的かつ残酷な映像と共に混ざり、その美しさに息を呑む。
倉悠貴演じる羽田以外、当初はキャラクター造形も決まっていなかったという。変更しながら、都会でもがく若者を多岐に置いたことで、見事なまでに強い共感性と多様化する社会の根底に眠る感情を想起させる。その中での異彩、満島ひかりはやはり美しい。エンドロールの(♡)からも、特別な存在だと感じさせる。
どのキャラクターも人間臭さがあってたまらず、東京では1人の単位も生きていないような物寂しさを感じさせる。ここまで清々しく、救われるとは。好みは分かれるだろうが、都会指数を抱いた人ならきっと他人事ではないはずだ。
自分にとっての「好き」は「執着」するものだと信じて疑わなかった。就活のたびに押し戻されそうになる感情を、大粒の涙とともに洗い流してくれた。今年のベストの中の1本。公開されたらもう一度観たい。
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