「単なる音楽映画ではない、哀しいパーソナルヒストリーでした。」BILLIE ビリー kumiko21さんの映画レビュー(感想・評価)
単なる音楽映画ではない、哀しいパーソナルヒストリーでした。
ビリー・ホリデイのドキュンメタリーであると同時に、その人生の真実に迫ろうとして志半ば、謎の死を遂げた作家リンダ・リプナック・キュールのドキュメンタリーでもあった。(アメリカのちょっといいお家は60年代でも8ミリ映像が結構残っているのだなあと、感心してしまった。)全編、明るいアメリカにおける闇が出ている。録音テープの中で、諸般の事情でお蔵入りになっているものもあるのだろうか、と勘ぐってしまう。
生育歴の最初がそもそも悲惨だったのを知った。彼女は「不幸である時にしか幸せを感じない」運命にあったのだと思う。だからこそ、歌の中の「言葉」が真実として人々に届いたのだろう。偶々天賦の歌の才能があったことで歴史に名を残したけど、同じ時代を生きた無名のビリー・ホリデイたちにも思いを馳せて見た。
個人的体験としては、昨日見た「ビリー・アイリッシュ」(2001年生まれ)との対照がすごかった。
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