「2人組の自転車旅案件。ここ10年の撮影機材のチープ化、進化に驚く」オーストリアからオーストラリアへ ふたりの自転車大冒険 駒井尚文(映画.com編集長)さんの映画レビュー(感想・評価)
2人組の自転車旅案件。ここ10年の撮影機材のチープ化、進化に驚く
2011年に、本作同様2人で世界を自転車で旅する「僕たちのバイシクルロード」ってドキュメンタリーの配給を手伝ったことがあります。だから、このオーストリアからオーストラリアへの2人の自転車旅案件は興味津々でした。
まず、率直な感想は、「機材のチープ化ってこんなにも進んだのか」というもの。手持ちカメラにジンバル、赤外線カメラ、ドローン、もちろんスマホとかなり多様な機材を携帯してます。しかも、恐らく機材費は2人合わせて50万円ぐらいに収まってるんじゃないですかね(自転車除く)。凄い時代になりましたね。誰でも長編映画が作れるわ。
内容的には、パキスタンのシークエンスが最高でした。警察職員によるカッワーリー。あと、インドの無料の食堂は「聖者たちの食卓」の黄金寺院ですかね。2人の行程は、カザフスタン行ったり、ネパール行ったりと、「僕たちのバイシクルロード」とはまた全然違うルートで面白かった。いずれにしても、完全に2人だけで撮影してるのが凄い。ドローンの空撮も上手いね。
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