「強すぎちゃうからね」マーベルズ サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
強すぎちゃうからね
さて。アントマンで頭を抱え、ガーディアンズでは大号泣。シークレット・インベージョンでまた頭痛がして、ロキシーズン2で大興奮中の、色々忙しい2023MCU。これまでは映画一筋でも一応大丈夫だったが、本作から遂にドラマのキャラも絡むように。予告も面白くなさそうだし、最近ようやくロキで巻き返したものの、フェーズ5にはインフィニティサーガの蛇足のようにしか思えず、もう既に飽き飽き。これまでに無いくらい期待値を下げて挑んだわけですが、案外悪くなかった。MCUの未来は真っ暗だと思っていたけど、この映画のおかげで少しばかり光が差し込んだ気がする。この方向で行くのか。めっちゃいいじゃん。
「シークレット・インベージョン」「ロキ シーズン2」はまだ全部見れていないけど、それ以外の映画・ドラマは全視聴済み。もちろん見ておいた方がより楽しめるだろうけど、思っていたより視聴を強制させるような作りでは無い。キャラ設定くらい叩き込んでおけば、途中でドラマの振り返りをやってくれるから大丈夫。記憶が薄れていた自分にとってもおさらいはありがたい。MARVELにしてはこれまでに無いくらいの親切設計でした。
「Ms.マーベル」「ワンダヴィジョン」ではカマラとモニカの良さが活かしきれていなかったけど、本作は最強ヒーロー・キャプテン・マーベルことキャロルと関わることによって、一気に魅力爆発。予告の段階ではどうなることやらと心配でいっぱいだったけど、3人が入れ替わるアイデアはかなり面白かった。どうやったら上手く戦えるのか、試行錯誤しながら徐々に仲を深めていくのは、MARVELらしくもあり、新鮮味もあってGood。カマラは相当好きになりました。でも、モニカはまだまだこれからって感じがしたし、前作「キャプテン・マーベル」好きとしてはキャロルとニックの会話がほぼ無かったから残念だったな。というか、ニック・フューリー、こんなに頼りなかったっけ笑
あとやっぱり、敵がしょうもない。
なんか今更出てくるような奴かなと思っちゃうし、シンプルに演技から憎悪を感じないからとても薄っぺらい。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーvol.3」で最高で最悪の悪役をを見てしまったからねぇ。どうしても物足りなく感じてしまうし、おかげで映画全体的に小物感が半端じゃない。今後の展開のための1本と考えればそれなりにいい作品なんだけど、単体としては味気ないかな。ボーナスカットあっての映画。まあ事実、テンション上がったから良かったんだけどね笑
いやぁでも、最初に書いたように、これからがすごく楽しみになったな。キャプテン・マーベルが強すぎるが故のアイデアだったけど、それが功を奏し、見事カマラちゃんの晴れ舞台に。素直な感性を元に、今までのヒーローでは出来なかった優しさと、この暗いMCUに活気を取り戻してくれ!勢い余って結局、パンフレット3冊一気に買ってしまったぞ!