「2016年からの戦い」ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー 侍味さんの映画レビュー(感想・評価)
2016年からの戦い
皆さんもご存知の通り、ブラックパンサーは
癌と戦っていた。
今回、改めて調べると2016年の時点で既に癌と闘っていたとのこと。
ブラックパンサー初出演、シビルウォーの頃である。
それから4年間、彼は戦い続けた。
僕自身、10代で癌発症で命を落とした親戚がいるので喪失感はよく分かる。
今回、製作陣はあえて代役を立てずに続きを作るという選択を取った。
結果、前編がチャドウィック・ボーズマンに対するリスペクトに溢れ、彼が残したワカンダという文化を残し、継承していく。
妹は元々タフな子だったものの、突然降ってきた重圧も大変なものだったことであろう。
アンジェラ・バゼットの母としての涙、あれは本物だったのかもしれない。
主無き国を火事場泥棒のように漁るアメリカというなかなか踏み込んだ設定も興味深いものの、強すぎる海底王国(奇しくもアバターにも見える)とのクライマックスの戦いは若干まとまりがなく、強引にワカンダフォーエバーで締めてしまう。
最後の戦いはもう少し捻りが欲しかった。
エンドロールが一度始まりリアーナの曲がフェードアウトした頃に真の後継者が登場。
なんかこういう話昔見た記憶が…
ああそうだ、一般的には評価されないものの、僕が個人的に好きな「スーパーマンリターンズ」。
あれも隠し子の存在が希望だった。
今回も悲しみから始まり、希望で終わる。
個人的にはオコエに対し、もう少し救いをあげても良かった気もする。
悲しみから立ち上がり、希望で終わるワカンダの世界。
何かをまた頑張りたくなる気にしてくれる良い映画だと思う。
P.S. 前回 先日三行半突きつけて僕を振ったパートナーが夜中に泣きながら電話で謝罪してきたのであまちゃんな僕は即許しました。甘ちゃんフォーエバー!!