「チャドウィック追悼のその先へ…」ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー snake666さんの映画レビュー(感想・評価)
チャドウィック追悼のその先へ…
公開されるまでチャドウィック不在をどうカバーするか問題はずっと気になり続けていたが、ストーリー上違和感なく進められた感じでよかったものの、やはり当人が本当にお亡くなりになっているせいかダブって観てしまうと感情が揺さぶられずにはいられなかった。
そして後任ブラックパンサーは誰がやるのか問題も、まぁシュリがポスターのど真ん中にいたのでおそらくそうだろうと思っていたが、ひょっとしたらナキアか?と思ったりもしつつ、シュリで最終的に納得だった。
最後の最後でギリギリでシュリが改心して物語は丸くおさまっていたが、逆にシュリが復讐に振り切って闇落ちする所も観てみたい気もした。
ストーリー的には国際社会とワカンダの対立で引っ張るかと思いきやアクアマン的な種族との対立になっていったのには面食らった。
これまたとんでもないのが出てきてしまったなと。
一旦ケリはついたものの、まだまだ続きそうな展開ではあり、ワカンダと国際社会とのゴタゴタも放置ぎみではあったので、続きは気になる所。
個人的にオコエの新スーツには最後までイマイチではないかとずっと気になりまくりだった。
作品全体としてはチャドウィック追悼だけで止まらずにちゃんと前に進んでいたのがとてもよかった。
シュリの成長を軸にチャドウィック不在のブラックパンサーを何としても出演者とスタッフ全員で一丸となって作り上げるという気持ちがとても伝わってくるあたりは見事だなと思わずにはいられない。
特にアンジェラバセットの重厚な演技はそのセリフのひとつひとつに魂がこもっておりすざまじい存在感だった。
一時は製作も危ぶまれたかもしれない本作がこうして完成し鑑賞できた事は奇跡と言ってもいいかもしれない。