明日に向かって笑え!のレビュー・感想・評価
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警察はまったく仕事をしていない
2001年の金融危機が起こったアルゼンチンを舞台にした映画
内容はシンプルで悪徳弁護士が預金封鎖によって隠し持ったお金を
金庫から取り戻すという内容
主人公は農協をつくるために
出資金を集めたが預金封鎖によってすべてを失い
さらに事故で妻を亡くしてしまう
田舎の話だからか
ウワサで「金庫がある」ことを決めつけたり
息子がスパイ(?)として、弁護士のところで仕事をし
情報を集めようとするが
秘書の女性に問い詰められ計画のことをしゃべってしまうが
それでも計画を結果として実行をするという
かなりずさんなリベンジ計画だが成功してハッピーエンド
しかし、計画に参加をした人が
お金の一部を持ち逃げしてしまうのは唐突な裏切りだった
最初のラジコンをつかった作戦が頓挫し
本物の車を使い発電所が爆破されても警察がまったく動かないというのは
これも田舎だからで済むのかな?
防犯システムが作動しまくっているときに
弁護士がいちいち移動していて
もうお金を金庫から取り出せばいいのにと思った
全体的にグダグダ感が強い
何かやって、作戦会議をして、そして何かするの繰り返し部分が強い
ペロン主義というのは統制経済的な考え方らしい
クソ野郎は自分をクソだと思わない
農協設立の為に集めたお金を騙し取られた相手から取り返そうとするお話。主人公たち頑張れ!と久々に盗っ人達に肩入れ応援。それだけにあまりの拙攻にイライラ。結構穴だらけだがアルゼンチンのお国柄かゆる〜く突破!爽快な終わりといいつつちょっと裏切りもあり、一抹の寂しさも。しかし結局停電の為あそこまで爆発させちゃうと一般市民にも影響が出る訳だからそこはちょっと英雄とは言えないけど
警察、ザル過ぎだろ?
いやさ、変電所爆破はヤバいでしょうにw
ちょっと古臭さを漂わすクライムサスペンス。速球勝負です。捻りません。妙に話を膨らますなんて野暮も無し。伏線不要のストレート・ノー・チェイサーな話。シンプルです。至ってシンプル。そこが良いです。コレですよ。こんなんが良いんどす!
フロレンシアに疑惑を持たれ、詰問に合うロドリゴ。包み隠さずに思いの丈をぶち撒け、金を取り戻す作戦実行をゲロする場面が好き。騙されて奪われたものを取り返すと言うより、母親の復讐でもあり、その夢を叶えるためだとの信念。フロレンシアならわかったくれると言う、ほのかな信頼。嘘で誤魔化すことをしなかったロドリゴがカッコ良いからw
ロートル、おバカ兄弟、不良青年に工兵上がり。このチームのオンボロ寄せ集め感が、何かの大失敗を予感させますが、結構有能だったw
楽しかった。かなり。
こんなサイズ感の、ローカルなクライムサスペンスって面白いんですね、ヤバいくらいにw
ぶっちぎりキャッシュ奪取と三段落ち
アルゼンチンの映画事情に詳しくないが、私の見た映画にどれもリカルド・ダリンが出演していたので、たぶん斯界の重鎮なんでしょう。
ドートマンダーシリーズやオーシャンズを思わせる集団犯罪ものの体裁だが、動機が一攫千金でなく農協設立というのが何ともほほえましい限り。有能集団でなく、はぐれものの寄せ集めなので、やたらもたくさしているのも味と言えば言える。ただ、ターゲットが小悪党の弁護士に集約され、政府の金融破綻という巨悪が看過されてしまったのがいささか物足りない。
それにしても、配給会社の最近の邦題は迷走していると言わざるを得ない。ブッチ・キャシディ&サンダンス・キッドとは何の関係もないし、原題とも英題ともまるで異なる。
主人公が水辺で孫を抱いているラストシーンは良い(ああ、そういうことになったのね)。その後のタイヤ修理工場のシーンもまあ…。
【"貧しき庶民の夢と財産を取り戻せ!"不正をする者には、正義の裁きが下されるのである。愉快で、痛快で、爽快な物語。】
- 2001年にアルゼンチンで起きた金融危機を背景に、夢と財産を騙し取られた少しおバカだが、善良な市民達が悪徳弁護士マンシーの鼻を明し、財産を取り戻す物語。-
◆感想
・ブエノスアイレス近郊で、ガソリンスタンドを営むフェルミン(リカルド・ダリン:アルゼンチンと言えば、この人!)は寂れた町を再興するために、農協再建を思い付く。
- 町の住民から、少しずつ金を借りる過程でユニークな町の人々の姿が、描かれる。-
・必要な30万ドルにはアト20万ドル・・という所まで金を集め、銀行支店長の勧めで全額預金するフェルミン。だが、翌日の緊急封鎖で預金は凍結。失意の中、フェルミンは事故を起こして、最愛の妻を亡くしてしまう。だが、彼の元に驚くべき不正の情報が・・。
- ここからの、フェルミン達が悪徳弁護士マンシーが、彼らから巻き上げた金の奪回方法が実に面白い。
「おしゃれ泥棒」で、ピーター・オトゥールが考えた厳重な警報システムを解除させる方法(分かりますよね!)をヒントに、彼らが考え付いた奪われた金を奪回する姿が、愉快、爽快、痛快である。マンシーが、センサー異常アラート通知が来る度に、必死の形相で隠し金庫に車で何度も駆けつける姿。可笑しいなあ。-
<不正をして、利益を得る輩には必ず正義の鉄槌が下されるのである。おバカだが、真面目に生きる町の住民達が自分たちのお金を奪還するために、絞った知恵の数々(嵐の度に停電する地域の悩みを逆手に取ったりね・・。)が面白いのである。
愉快、痛快、爽快な物語である。>
粘り強く執念深く
あまり見慣れないアルゼンチン映画。タイトル名やポスターからコメディ映画なのかなと勝手に思い込んでいた為少し驚いた。
主人公のフェルミンは農協設立を目指して同じ町に暮らす同志を集い資金を集めた。
苦労して集めた資金を銀行支店長と悪徳弁護士に騙され全て失った。
精神的に参ってしまった状態のフェルミンはその最中に交通事故を起こし妻まで失うはめに。
失うものはなくなったフェルミンは被害者の同志たちと共に復讐計画を立て、悪徳弁護士から奪われたお金を取り返すストーリーとなる。
この作品では自身達を馬鹿と表現するシーンが多いが決してバカではない。社会的地位としては低い部類に入ってしまうのかもしれないが彼らの姿は逞しくカッコいい。
フェルミンの妻が叶えられなかった農協設立の夢をなにがなんでも叶えるという強い執念と粘り強さ、そして町民達もまた魅力的に描かれていた。
ストーリーに大きな展開はないが彼らの活躍を安心して見られ、そして最後弁護士が追ってくるシーンは中々ハラハラさせられた。
なかなか見ることのできないアルゼンチン映画だが楽しませてもらった。
フェルミンと八人の仲間。大味だけど、誰が観ても楽しめるケイパーコメディ。
金融危機時代のアルゼンチンを舞台に、悪徳弁護士に預金を騙し取られた者たちが、彼の隠し財産を奪おうと画策するというケイパー・コメディ。
ぴあ様のオンライン試写会に当選したので、一足早く鑑賞!
ぴあ様、ありがとうございます😊
本作の原題は『La Odisea de los Giles』=『騙されやすい人々の長い冒険』(「Odisea」=「Odyssey」、映画好きにはお馴染みの単語。「Gil」は「バカ」や「騙されやすい人」という意味。esは複数形の証。スペイン語では子音で終わる名詞にはesを付ける。)。
本作は『オーシャンズ11』『インセプション』のようなチーム犯罪もの、いわゆるケイパー・ムービーであるが、原題からも判るようにチームのメンバーはかなりのお馬鹿揃い。
①元サッカー選手の映画好きなオッさん。
②その息子。大学生だったが、親が預金を騙し取られた為休学中。
③事業に失敗した爺さん。現在はタイヤ修理工を営む。
④自動車修理工の爺さん。ゴースト駅の駅長。ペロン主義者。
⑤⑥おバカ兄弟。事業に挑戦しては失敗を繰り返している。二つ折りの携帯電話が欲しい。
⑦子沢山の爆弾親父。オンボロな家に住む。
⑧町の有力者。会社を経営する、ちょっと過保護なおばさん。
⑨その息子。サッカー選手の息子とは友人。定職につかずブラブラしている。
このどうしようもないボンクラ達の復讐劇。
悪徳弁護士の隠し財産をごっそり頂いちゃおうという、エンタメど真ん中なコメディムービー。
邦題が『明日に向かって撃て!』のパロディになっているのは、本作が色々な映画のパロディで成り立っていることを受けてのことだろう。
映画好きな主人公フェルミンは、金庫強奪作戦をオードリー・ヘップバーンの出演でお馴染みの『おしゃれ泥棒』からインスパイアを受けて思い付く。
物語の冒頭でフェルミンが観ているのは、チームが絶望的な作戦を決行する為に奮闘する『プライベート・ライアン』。
それに、チームを集めて強盗計画を立てるという基本構造から、変電所を爆破し停電を起こすという作戦まで、これはもうそのまんま『オーシャンと十一人の仲間』のパロディである。
『インセプション』や『オーシャンズ』シリーズなどの基本的なケイパー・ムービーでは、その道のプロフェッショナルがより集まって計画を実行するのだが、本作のチームメンバーは寄せ集めのオッさんたち。
したがって、緻密な計画で対象を嵌めるとか、そういう知的な展開を求めると肩透かしを喰らうことは間違いない。
植木屋として潜入するのに全く植物の知識は無いし、金持ちを装うための変装はただベレー帽を被ってサングラスをかけるだけだし、ここぞというときに携帯は繋がらないし…。
とにかくダメダメな計画なんだけど、実はターゲットの弁護士もかなりのおバカ。
そんなに警報装置が誤作動をおこすのなら、別の警報装置に取り替えるとかしろよっ💦
知的なやり取りはないし、計画も意外性があったりするものではない。
しかもかなり大雑把な作戦なので、簡単に足がつくんじゃないの?とか思うんだけど、そこはコメディ映画ということで大目にみることにします😅
強奪作戦自体に面白みがあるわけではないのだが、ボンクラだけど愛すべきチームメンバーは魅力的なので、観ていて飽きることはない。
アルゼンチン映画ということもあり、日本国内では無名な俳優ばかり出演しているが、みんなリアリティがあるというか、いい意味で役者ぽくない感じがしてかなり良い感じ。
残念だったのはヒロインの使い方かな。
ターゲットの秘書という美味しいポジションのキャラクターなので、もう少し物語に関与してもよかったと思う。
作戦はもう一捻りあっても良かった。
メンバーの一人一人のキャラクター像は面白いので、彼らの個性がもっと活きるような、それぞれの見せ場は欲しかった。
悪徳弁護士のキャラクターが弱いのも気になる。
復讐対象の1人が事故で死んじゃうというのもモヤモヤするところ。
これなら悪徳弁護士が口封じのために始末した、とかにした方が展開的には自然だし、キャラクターの造詣も深くなったんじゃないかなぁ。
あとはクライマックス。メンバーの1人が金を持ち逃げするという微妙に後味が悪い展開、これいる?
歴史に残る名作!…とは言えないが、誰が観てもある程度は楽しむことが出来るポップコーン・ムービー。
一度は挫折した男のワンスアゲイン物語が好きな人なら必ず楽しめるはず!
※
物語は2001年のアルゼンチンから始まる。
自分はアルゼンチンの歴史とか全く知らないし、経済の知識なんてほとんど0だからピンと来なかったんだけど、この映画の舞台である2001〜2002年というのは、アルゼンチンにとってはとても大変な年だったようだ。
アルゼンチンは1991年、1ドル=1ペソというドルペッグ制を導入した。
このように自国通貨を基軸通貨であるドルと連動することで、ハイパーインフレ状態にあった経済状況を安定化させた。
しばらくはこれで良かったようだが、隣国ブラジルがペッグ制を廃止。そうするとアルゼンチン製品は割高ということになり、輸出競争力が低下。
段々と不景気になり、2001年、遂にデフォルト(債務不履行)を決行。海外から借りたお金を返せませーん、ってなっちゃって、完全に経済が破綻しちゃう。
フェルミンは米ドルを銀行に預金したは良いものの、そのお金の現物そのものが銀行には無いため引き落とすことが出来なかった訳だ。
このデフォルトを事前に知っていた悪徳弁護士は、ペソを預金から引き出し、それをドルに両替えした。
ペソがこの先紙切れ同然の価値になるであろうことを予期していたから。
弁護士がドルを手に入れるため、フェルミンのドルを金庫から銀行口座に移動させなくてはいけなかったということなんやね。
うーん。はっきり言って、経済のことは全く分からん🤔
※ペロンとは?
メンバーの1人であるロロが崇拝しているのがフアン・ペロンという大統領。
1946年に大統領となり独裁政治を行った。
1955年に失脚するも、1973年には大統領に返り咲いた。
ペロンの支持者を「ペロニスタ」と呼び、現在でも強い影響力を有している。
民族主義的な政策から、労働者層から圧倒的な支持を集めた。
ペロンはイギリス資本で運営されていた鉄道を国有化した。その象徴として、ロロは幽霊駅を今でも大事に守っているのだろう。
ちなみにペロンの死後に大統領を継いだ、彼の後妻イサベルは世界初の女性大統領である。
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