「役者さんってすげえ!」想像 015🎬さんの映画レビュー(感想・評価)
役者さんってすげえ!
あんまり劇団の裏側っていうのを見たことがなかったんですが、こんなえっらいふわっとした感じで指示が来るんですね(白目)。
演出家の岡田氏の指示があまりに抽象的過ぎて、観てるこっちはさっぱりでしたが、役者の方はさすがに慣れていらっしゃるらしく、
「〇〇ってことなんですね」と的確に受け取られ、どんどん演技に昇華させていく。
役者さんって、演出家の言葉の翻訳も担ってるんだなと、初めて気付いた次第です。
内容。
劇団チェルフィッチュによる『三月の5日間』という劇の練習稽古にスポットを当てたもの。
主人公役の女性が劇の台本を渡された後~実際に舞台で演じるまでの練習風景を切り取り、執拗なまでに(すみません、そういう言い方しか思い当たらんかった)追いかけた作品。
当初、ほとんど棒読みに近い状態だった主人公役の女性が、岡田氏のアドバイスや自分のイマジネーションを通して徐々に役柄の肉付けをしていく様を、時間の経過と共に追うことが出来る。
ある意味、役者の【成長記録】。
いや、本当に凄いです。
最終的に舞台上で完成された役を目の当たりに出来るんですが、予告編とかで見かける棒読み感は全然無いです。本当にライブに行って即〇ンしちゃうような、軽い感じの若者がそこにはいます。
残念だったのが、平日の夜間(しかも五輪開催中の期間)に行ったためか、お客さんが全然いなかったんですよね。
あ、作品自体に関して特に不服に思うことはないです。この監督の前作の『解放区』はもっと場面転換というか、起承転結がありましたが、こんな作品も撮られるんだなと驚いたくらいで。
もっとお客さんが増えますように。
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