ウルフ・チームX 特殊救出組織のレビュー・感想・評価
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エジプトの流儀?
シリアからエジプトへ、出エジプト記のモーセの如く戦争で国を追われた難民たちを率いていたマイク・タイソンだったが、元同僚(?)の傭兵部隊の襲撃に遭遇してしまい子どもたちだけを誘拐されてしまう。
攫われてしまった子どもたちの中には、離婚した元妻に連れ去られ何年も消息不明だった主人公エヒアの息子も含まれており、彼は息子を救出すべくかつての仲間たちを別の目的の下招集する。
各地に散らばっていたかつての腕利きの仲間たちとその繋がりからのご新規さんの勧誘は、良くも悪くも裏切ってくるコミカルな腕のお披露目とともに「オーシャンズ」シリーズへの意識を感じる。
“敵の敵は~”、共通の敵を前にしての共闘体制は「エクスペンダブルズ」シリーズだろうか。そんなのあったようななかったようなよく覚えていないが、仲間が集っていく工程は中々に面白い。
継ぎ接ぎでどこで誰が何をやっているのかわかりにくいし、そのために用意されたであろう不自然な場の数々に違和感は伴うものの、諸々のシチュエーションやバリエーション手を変え品を変えアクションを魅せたいとする意識もすごい。
ただやはり引っ掛かるのはエヒアが息子の救出という真の目的を隠し、かつての仲間たちを大金をチラつかせ欺いていることだろう。
かつての仲間たちがかつての栄光(忠誠や誇り)を余所にという境遇への意識なのだろうか、またはエジプトが抱える何かしらの問題、宗教観や文化の差異なのだろうか。旧約聖書(またはコーラン?)にモチーフとなっているお話があるのだろうか。
敵対する連中を繋ぐモノとの対比もあって、ラストの再集結・再結束から訴えんとするメッセージの意義は理解でき、それはそれは熱いモノを感じるのだが、
何の確証も提示されていないにも関わらず主人公の言葉だけを信じて架空の計画に乗ってくれるくらいの仲間であれば、そもそも騙す必要は無かったのでは?とも思えてしまう。
内部分裂までの、内部分裂からの展開を規定路線としないためにも、もう少しそれぞれのキャラを掘り下げ、変化すべき内面とその変化を意識して描いて欲しかった。
「エクスペンダブルズ」シリーズ...「オーシャンズ」シリーズ...「少林サッカー」(2001)...「特攻野郎Aチーム」(2010)...
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