劇場公開日 2021年11月5日

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「火鍋を作って食べた」花椒(ホアジャオ)の味 つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0火鍋を作って食べた

2024年11月28日
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鑑賞方法:VOD

この物語は、愛されていることを確認する物語だ。誰かを必要として、自身も必要とする。恋人や親子たけではなく、もっと広く「繋がること」の尊さのようなものを描く。

最初の印象としては、お父さん、あっちこっちに子どもがいて節操ないなと感じずにはいられないだろう。
そんなお父さんの過去や人となりが物語が進むにつれ見えてくる。お父さんのことは分かってくるものの、物語の中心というわけではない。
お父さんの過去が直接姉妹に影響していくということもない。
再現しようとしている火鍋の味も直接的に父のためというわけではないところもいい。
お父さんはすでに亡くなっているのだから、お父さんについてあれこれ考えても仕方のないことである。つまり、物語全体が前を向いているところがいい。
お父さんのことというのは、観ている私たちに「感覚」だけを与えてくれるのだ。

父が亡くなり異母姉妹が集まるというのは「海街diary」を連想させる。長女が奮闘するところも近い。コチラは姉妹の絆をメインに描いたが、雰囲気自体は似ている。
香港版「海街diary」というのは設定以外の内容がかなり違うが「海街diary」が好きな人には結構合うのではないかと思う。

観た日の翌日に火鍋を食べた。

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つとみ