ベレニスのレビュー・感想・評価
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エドガー・アラン・ポオの猟奇ワールドを忠実に映像化
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ポオの猟奇短編の朗読劇。美しい文章と異常で居心地の悪い世界観の映像で、猟奇的なラストに向かって淡々と進みます。
阿片を片時も手離せない男。現実と夢の狭間に沈んだ男は、発作で亡くなった新婚の妻の墓を暴き、息を吹き返していた妻の屍衣を剥ぎ取り全ての歯を抜き取る。
音がするんですよ。
抜歯の音なのか、棺を叩く音なのかは分からないんですが。
ヌーベルバーグ云々以前の話として、ロメールは、このポオの猟奇短編に惹かれてだんでしょうね。
気色悪かった。
マジで。
⭐︎はロメールへのリスペクトって事で。
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当時は、トリュフォーも大絶賛!さて、いかに?
ロメール自身が主役を演じていて、まさに怪演。
とはいえ、あのエドガー・アラン・ポー原作なので、あの手の怪奇譚が苦手な人には、あまりお勧めできない。
しかし、あのポー独特のオブセッションがテーマだと言うのに、もうこの頃からロメールには不思議な浮遊感というか、浮世離れ感というか、ある種の軽やかさがあって、変に気持ち悪い画面になってはいない(まあ、これは観る人次第か…)
とはいえ、ラストは完全に狂気の世界へ突入していく。
そして、あの濃密な世界観を短編という時間枠の中、しっかり描き切っている。
やはり流石としかいいようがない。
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