「【”一寸の虫にも五分の魂” 大企業に属する高卒女子社員たちの、自社の水質汚染問題隠蔽や自社売却に対し立ち向かう姿に勇気を貰う作品。】」サムジンカンパニー1995 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”一寸の虫にも五分の魂” 大企業に属する高卒女子社員たちの、自社の水質汚染問題隠蔽や自社売却に対し立ち向かう姿に勇気を貰う作品。】
ー 1995年、ソウルに本社を置く大企業で雑用係に甘んじていた3人の高卒女子社員、イ(コ・アソン)、チョン(イ・ソム)、シム(パク・ヘス)は有能だが、高卒と言う理由で重要な仕事を任せてもらえない。
自社の工場が有害化学物質フェノールを雨の日に大量に川に流している事を知ったイたちは、事態の真相究明に乗り出すが、役員や彼らの息が掛かったモノ達の権謀術数に翻弄され、何度も心が折れかける。
それでも、3人は、不正究明を諦めなかった。
そして、明らかになった、矢鱈に簡単な英語を連発する社長主導の”Bear Hug"の実態・・。-
◆感想<Caution ! 内容に触れています。>
・1995年って、韓国では(日本でも??)あんなセクハラがまかり通っていたのかな・・。
妊娠したから、寿退社って・・。
・1995年と言えば、冒頭出てくるが、金泳三大統領が「グローバル元年」を提唱した年。
けれど、ソウルでは英語習得熱が高まっていた事は知らなかったなあ・・。
TOEIC600点で、「代理」に昇進って・・。
そもそも「代理」って、”主任”位なのかなあ・・。謎である。
・サムジンカンパニーと言う名前から、サム〇ン電子かと思ったら、違った。
けれど、汚水流出事件は、実話だそうである。
・心に響いたのは、真相究明に走り回る高卒女子社員イ、チョン、シムが、何度も挫折しかけながらも、不屈の根性と、高卒女子社員ネットワークで真相に迫るシーンである。
コミカル要素を交えながらも、ハラハラドキドキしながら、引き込まれたよ。
推理サスペンス要素タップリである。
<国際化が進む1995年の韓国大企業で、高卒女子社員が、自社の水質汚染問題隠蔽の真相究明に奔走する姿。
何度も挫折しながらも、不屈の根性と友情で、諦める事無く、真相に近づいていく姿。
そして、辿り着いた、更なる社員の事を何も考えていない矢鱈に簡単な英語を連発する、愚かしきトップが自ら”Bear Hug"を推し進めていた実態。
高卒女子社員イ、チョン、シムのラストの姿が、実に爽快で、格好良いと思った作品。
韓国映画は、重いテーマをコミカルに描く手法も長けていると思った作品でもある。>