「クソまみれ」コットンテール kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
クソまみれ
途中までは大したことない物語だと思っていたのに、回想シーンになるとグサリときた。やはり認知症患者を扱った作品では自分の家族のことを思い出してしまうのです。失禁や思わぬ排便・・・まさしくクソまみれでした。映画の中では父親であるリリー・フランキーが息子錦戸亮に見せないようにしたけど、逆に息子の方が手厚く看護するシーン。ちょっとだらしない父親の姿が真に迫っていた。
もひとつ、入院してからの妻・木村多江の演技。認知症とはいえ、一瞬だけ正気に戻ったような表情が光っていた。あの段階では正気に戻る瞬間が何度もあるはず。その表情が父の脳裏に焼き付いているに違いない。そして忙しさのために面倒を見ることができなかったという後悔の念が彼をも病ませるのだろう。最初はリリー・フランキーが認知症を患ってるのかと思ったほど。
イギリスで迷子になって世話になったジョンと娘メアリーの優しさにも心打たれました。境遇が似ていたせいもあるけど、普通じゃそこまで優しくできないよなぁ。
「クソまみれ」と強烈なタイトルに対して、
こちらこそ有難うございます、と言いたいですね。
人間、長く生きるのも良いですが、健康寿命でなければ
食べる事、そして排泄の事に直面しますね。
そう言ったことを経験したことがあるからこその
レビューですね。
この映画、さらっと描きながら、短いシーンですが、
実は他の映画が描いたことのない強烈な描写がありますね。
それがあるからこそ、真実味があると思います。
主人公の妻の病名は認知症だけではないと思います。
現代医学でも対応できない病があるでしょうが、
医学はそれに立ち向かっていただきたいですね。
私の場合は、漏らされるので掃除が大変というのはありましたが、食事や入浴の世話などはしてないから、介護という程でもないです(暴力的な言動があったので施設の入所を勧められました)家族で抱え込まず、人に頼ることは必要だと思いました。
愛する人が認知症を患って変わっていく姿を見続ける辛さは、体験しないと本当に理解する事は出来ないのでしょうね。
私も家族の認知症には悩まされ、去年の夏は○○まみれも体験しましたが、今は施設に週1で面会に行くようになって、差し入れを何にしようかなと考える心のゆとりが出てきました。
共感ありがとうございます。
シモのお世話は必ず付きまといますよね。人間の最後の尊厳・・次の段階に入っていくのかもしれませんね。父親も自分一人でと頑張る必要は無かったんでしょう。