「間違いなくリリー・フランキーの代表作!」コットンテール ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
間違いなくリリー・フランキーの代表作!
こんなにヘビーな内容の映画とは全然思っておらず、面食らいました。
リリー・フランキーによる、ちょっとやさぐれた中年オヤジが、
徐々に家族と向き合い、最後には新たな一歩を踏み出していくという、実に前向きな物語なのですが、
そこに行き着くまでの、物語の紡ぎ方が素晴らしいと思いました。
イギリスに渡ってからは、さながらロードムービー的な描き方がされますが、
そこで主人公を助けてくれるイギリス人父娘との出会いが
主人公の心を少しずつ氷解させ、亡き妻がどのような変遷を経て死に至ったのかを
主人公が思いだすという描き方で具体化されていきます。
その内容が実に切なく、しかしながら実にリアルで、誰にでも起こり得ることだということが
観客の心を掴むと思いますし、であるがゆえに、主人公に感情移入もできて、猛烈に感動することができました。
それもこれもリリー・フランキーの演技がリアルだから・・に他ならないと思います。
父の悩みを全部わかっている息子。その息子になかなか心を開かない父である主人公の
心の機微・変遷の描き方が素晴らしいんですね。
父の再生、父子の再生、家族の再生なんですよね。
脇をかためる錦戸亮、木村多江、高梨臨もすごく良かったです。
英日合作ということで、邦画!とは言いづらい作品ですが、
非常にクオリティの高い映画ですので、是非、多くの方に観ていただきたいです。
トミーさん、ありがとうございます。リリー・フランキーの演技がやはり素晴らしく、冒頭からのお父さんの行動の背景が後半にちゃんとわかるところがグッときました。
共感ありがとうございます。
個人的に少し経験があるので介護の場面はちょっと見てられない感じでした。お父さんの無力感、苛立ちもちょっと分かります。どうしても奥さんを手にかけたとは思えないのですが・・