「終わり方」テーラー 人生の仕立て屋 よしえさんの映画レビュー(感想・評価)
終わり方
親子2代で切り盛りしてきたテーラーが借金のため立ち行かなくなり、加えて父親が病に倒れたため、息子ニコスは事態打開のため移動式テーラーを始める。ところが、舞い込んだ注文はウェディングドレス。ニコスは期待に応えようと奮闘する。
ニコスの寡黙でちょっと気弱そうなというか、奥手そうというか、やや頼りない感じは、なんとなく母性本能をくすぐるものがあり、見ていると応援したくなる。また、仕立ての音をBGMに絡めたり、凝ったカメラワークを使ったりする辺りが映画として好ましい。ただ、ストーリーの着地点がよく分からず、なんとなく尻切れトンボのような、え、結局最後どうなったの? みたいな終わり方がスッキリせず、ちょっともったいない。
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