「ギリシャの映画賞を複数受賞していて、気になっていたので鑑賞してきた...」テーラー 人生の仕立て屋 panpan00さんの映画レビュー(感想・評価)
ギリシャの映画賞を複数受賞していて、気になっていたので鑑賞してきた...
ギリシャの映画賞を複数受賞していて、気になっていたので鑑賞してきた。
仕立て屋の二代目として働く男性のお話。
仕立て屋としての需要が少ないようで、借金の返済が厳しい。結局銀行から差し押さえられてしまうのにも関わらず、不幸な話かと言うとそうではなく、どちらかといえば心温まる話だ。
主人公ニコスがウェディングドレスを作り出してから、依頼してくるのは幸せな人ばかりなわけだから、観客が幸福感を得るのは当たり前なのかもしれない。
さらに、ニコスは自分の店をし抑えられたのにも関わらず、ニコスがスーツからウェディングドレスの製作に舵を切った再出発により清々しく終わっている。
この映画では大事件が起きる訳でもない。淡々と物語が進んでいく。それでいて飽きないので不思議な映画だ。
物越しのアングルや小物類のアップがお洒落な映像となっていた。音楽のリズムとミシンの音、足踏みの音をリンクさせるなどの演出がまたオシャレだ。
ニコスはお金を稼げなかったけど仕立て屋としてはプロフェッショナルだ。私はそこに強く共感をした。
【ストーリーざっくり】
主人公ニコスは二代目の仕立て屋。ギリシャ中央に店を構えるも客はやってこない。銀行からはローンの返済を求められている。
ある日父が倒れて入院する。
ニコスは自作のカートを作り、露店を始める。通行人にスーツを来ている人はいない。客が来てもオーダーメイドのため料金が高いことを知ると客の顔は渋る。
ある日、ウェディングドレスを作れないかと客に言われる。最初は断ったが、直ぐに訂正して仕事を受けた。
近所に住むオルガとその子供の協力もあってウェディングドレスを完成させると、客はそのドレスに満足した。
やがて、ニコスは女性服を作ったりウェディングドレスを、作る方にシフトしていく。
ニコスとオルガは良い関係となって、不倫する。子供は二人の関係に気付いたようだ。
オルガの協力もあって衣服は売れ順調に見えていたが、結局ニコスの店は銀行に差押えられてしまう。
ニコスは車に沢山のウェディングドレスを積んで、ウェディングドレス屋として再出発する。