「夏の大コメディー」唐人街探偵 東京MISSION Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
夏の大コメディー
シリーズの前2作は見ていませんが、今回の1本は、夏に先駆けて見るのにふさわしいコメディーでした。
剣道の千手観音様の技を拝めたし、Qのメンバーをネルフの構成員に見立てた黒会議も見られた。トニー・ジャーは思いのほか、オッサン!
日本の街並みがあんなにエキゾチックに見えたのは、間違いなく制作者と演者の探偵たちの魔力。
ややくど過ぎる顔芸とかアクションにお腹一杯になりながら、極彩色で賑やかな筋書きに黙って呑まれておけ! みたいなノリ。
東京の見せ場が惜しげもなく、片っ端から登場して、そのままエンディングへ向かっても、充分に元は取れたでしょう。
ところが指名手配犯人の落下死や、父娘の出生の秘密探しも含めて、密室殺人の種明かしが結構しっかりと作品の骨格になっていた。その頃には、細かいことには構わないよう、コメディーで洗脳されていたし。
ところで。
妻夫木聡のいつも何か隠していそうな笑顔は、見ていて本当に愉しい。ほとんど何もないのだけれど、ワクワクを途切らせないのは、素晴らしい。
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