「デタラメなデフォルメ具合が楽しい」唐人街探偵 東京MISSION コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
デタラメなデフォルメ具合が楽しい
面白かった!
キャラがいい!
ザッツ・エンターテインメント!
脚本もいい!
これ、「めちゃくちゃなのがいい」って意味合いなので、その辺は誤解なく、ご理解いただけますようお願いしたい。
なんか、70〜80年代の香港映画のノリのまま、豪華に作ったって感じ。
懐かしい、デタラメの香りを堪能しました。
間違っても、真面目な映画じゃないから!
主人公はシャーロック・ホームズばり〜カンバーバッチとダウニーJr版を足したような推理力に、ジャニーズ的甘いマスク。
それでいて、推理小説マニア。
妻夫木聡が、日本と中国のハーフで、主人公とタメはる天才探偵にして、日本屈指の財閥の息子。
自家用ジェットどころか、推理のためには何億もポンと金を出すあたり、『俺の空 刑事編』みたいw
日本が舞台なので、日本人が見るとおかしなところはたくさんあります。
羽田空港国際線の建物が名古屋国際会議場で、地下に降りて乗るのが埼玉交通鉄道。
裁判が1回だけで即日判決とか。
ただ、本作は日本中国の共同製作で、短い撮影期間で最大限の効果が出るロケ地をセレクトし、物語が面白くなるための「デフォルメされたなんちゃって日本」を上手く作り出していたように思えました。
ところどころに中国マネーを見せつける、セットスケールのデカさにも驚かされたり。
シリーズ三作目なので、途中に突然登場する人物にわからない連中が多いのはご愛嬌。
最低限の設定は冒頭に、前二作を短縮したあらすじがつけてあって分かる、新鮮設計。
加えて、字幕版と吹替版がありますが、吹替版推奨。
主人公を神谷浩史が演じていて、ずっと絶望先生が推理しているようにしか聞こえません。