「喰らえ、中国マネーと極上エンタメ!考えず観るのが良いエンタメ大作」唐人街探偵 東京MISSION たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
喰らえ、中国マネーと極上エンタメ!考えず観るのが良いエンタメ大作
シンプルに凄い。見たことある日本の風景で暴れまわっているかと思えば、よく練られた脚本で圧倒されまくった。強いて言うなら、続編だから分からないことも多々あるってことかな。
明らかに桁が違う、スケールも人員も。エンドロールがなっがい。笑 なんやかんや中国映画ってちゃんと観るの初めてだったかも。CGもVFXも使いまくって、潤沢に作られた探偵モノ。コメディもアクションも落としておきながら、探偵モノのミソをしっかりと抑える。なかなか上手いし、文化をいい塩梅でいじったり重んじたりしながら構成していく。
東京が舞台なので、観ていてとても楽しい。秋葉原にお台場、新宿に渋谷…「いや、こうじゃないだろ!」とツッコみながら観ていくのも楽しいし、そこをノリノリで暴れ回るタンレンとチンフォンが何より気持ちいい。妻夫木聡も馴染みまくってるし、タイのあいつも時折母国ネタを突っ込みながら絡んでくる。
キャストは日本人なら知っている人たちばかり。長澤まさみをキーマンにするのは、もちろん認知度があるから。染谷将太や浅野忠信も安定感バツグンだし、何より顔に馴染みがあるから整理しやすい。あと、個人的には六平直政が優勝。笑 あの顔にタトゥー入ってて、コミカルな演技やらせても一級って…さすがです。
内容は複合的で分かりにくいが、力技で観れる水準に。シリーズ全体の謎なんか知る由もないし、スッキリはしない。でも、聖闘士星矢にコスプレした妻夫木聡を見たり、テンポの良さに身を任せれば大満足。これは一夏、面白い風を吹かしてくれそうだ。
ラストシーン、なんだかジーンと来た。コロナ禍になる前は訪日客も多くて、国なんか関係なく楽しめていたわけで。もちろん、この作品は2019年までに制作され、中国由来の流行病が蔓延しちゃったせいで、とばっちりを受けたみたいな所もある。もちろん養護はしないし、許してもない。ただ、これは映画だから、と一旦置いて。また同じように笑いあって夜空を見上げたいなって思った。いやー、圧倒的な財力でここまでエンタメ出来ちゃうんだもんな…。すごいわ、中国…。