「因果応報」鬼平犯科帳 血闘 ゆり。さんの映画レビュー(感想・評価)
因果応報
火つけ盗賊改めに就任して間もない長谷川平蔵の所に、昔なじみのおまさが訪ねてきて「犬(手下)にして欲しい」と申し出るが断られる。一方、平蔵が厳しく取り締まっているにもかかわらず、江戸では凶悪犯罪が増えているようだ……
初鬼平です。中村吉右衛門さんの鬼平が面白かったと聞いていたので、一度観てみたいと思っていました。このシリーズは、鬼平が正規の部下と犬たち(密偵)を駆使して悪を叩きのめす、痛快時代劇なんだなと思いました。現代でいうところの警察ものであるので、チームワークで事件を解決するシリーズではないでしょうか。鬼平初心者としては、彼らの胸のすくような活躍が観たかったですが、今回は番外編のような内容で、鬼平の独り舞台な感じでした。個性的な部下たちがあまり活かされていませんでした。
闇夜に浮かび上がる「火盗」の提灯は印象的です。江戸の町民は、それが近づいてくるのを見て安堵するのでしょう。
松本幸四郎さんは風格も華もありますが、シャープさやストイックさに欠けます。個人的な好みですが、市川右團次さんだったらどんな感じだったかなと思います。佐嶋役の本宮泰風さんはビシッとしてカッコ良かったので、続編ではもっと活躍して欲しいです。
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