「良い意味でトロプリらしくない」映画トロピカル~ジュ!プリキュア 雪のプリンセスと奇跡の指輪! たきさんの映画レビュー(感想・評価)
良い意味でトロプリらしくない
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テレビシリーズの明るくてギャグ満載な作風から、意外にもシリアスかつ、壮絶な背景をもつキャラと相対するギャップのある一作。
キャラクターの個性や通底するテーマにはトロプリらしさをちゃんと維持しているため、違和感はなくこういう話でもいけるのかーと感心。
ハートキャッチとのコラボも、前回の5コラボでほぼ戦闘員としてしか機能していなかった反省?を生かしてか、時間的な量、テーマにもしっかり絡んでくる質ともに非常に良質。
以下ネタバレ
今回のゲストキャラのシャロン王女は、1万3,000年前に自身の戴冠式の直前に、隕石の衝突で自らの国と家族、国民を全て失ってしまう。トロプリのテーマである、「今、一番大切なことをやる」に対してやりたいことをやる今も未来も突然の天災で失ってしまったキャラクター。
隕石や天災には意志はなく、その無念や悔しさという負の感情から心の花を枯らしてしまいヴィラン化してしまうのは、割とハートキャッチ的なヴィランとも言えそう。
そんなシャロンに対して、何かをやり直したり、奇跡を起こしたりではなく、まさに「今できることをやる」ことで救ったのはとても良かった。
少しこじつけすぎかもだけど、本当はあったかもしれない普通の今や未来が変わってしまったという意味では、コロナ禍の今を彷彿とさせるかも。
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