「バランスが悪い」仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ kyo.oooさんの映画レビュー(感想・評価)
バランスが悪い
とにかくバランスが悪い映画でした。
今回の作品の目玉でもあるセンチュリーのデザインが個人的に昭和感、平成感、令和感、未来感全てに当てはまらず正直カッコ良くない、ここがかなりおおっと思わせるデザインだと大きくこの作品の印象が変わるだけに勿体ないですね。
そして敵のバランスが悪い、強い時間帯はある程度の力は発揮するんだけどクライマックスに向かうにつれただただ全員が絶望的に弱くなります。
戦闘の部分はライダー映画なのであくまでもプロレスで最後は猪木が延髄キックをすれば良いのと同じでライダーキックでハッピーエンドはわかるんだけどあからさまに弱くなり過ぎる敵側の描き方をもう少しバランス良くして欲しいですし結末の決まっているプロレスでも両者リングアウトや反則負け等、思わぬ展開があるのに興奮するんだけど基本的にライダーでは流石に引き分けや反則負けを描きにくいだけにそこはもう少し工夫をして欲しいですね。
あとは主人公を含むリバイスチームの役者さんがまだ演技力が乏しいだけにアフレコで登場する木村昴さんとのバランスが悪いですね。
声だけの力で主人公等を圧倒してしまいバイスがリバイを押さえ込んでいる印象になり木村昴さんが群を抜いているがゆえに言葉悪く言うと邪魔になってしまうんですよね。
そこに前作のセイバーチームも合流するのですがいつもの冬映画での先輩ライダー俳優さん達には流石1年間を駆け抜けた圧巻の風格が漂うのですが、いかんせんセイバーチームの皆さんはそれ程の進歩も無く…(あくまで個人的感想です。)
リバイスチームと同じバランスになってしまって頼りになる先輩感が無いバランスの悪さがあるんですよね。
1971年、2021年、2071年と3つの時代を描く面白くなりそうな題材だけにバランスの悪さが極めて残念でした。
監督の柴崎さんは毎回エンディングロールもこだわる印象なので今回もそこは素直に良かったかなぁー?
後、流石にクローンライダーの狩崎のこだわりセレクトの意味はパンフレットを読むまで気がつきませんでした。
あぁなるほどーと思えるセレクトだったのですね。これはパンフレットを一読する価値ありです。
そして登場する本郷猛にはライダーをこよなく愛す全てのファンよりも確実に本郷猛=藤岡弘、さんのDNAをやどした仮面ライダー1号だけにここは素直に50年の月日を感じる事が出来ました。
変に仮面ライダー50周年記念映画なんて冠が無かった方が普通に視聴できたかもしれませんね。