「もはや時代劇の領域に達した作品」科捜研の女 劇場版 こひくきさんの映画レビュー(感想・評価)
もはや時代劇の領域に達した作品
クリックして本文を読む
原因不明の転落事故。
転落の直前に「助けて」と言い残したという証言から単なる自殺とは思えない榊マリコ(沢口靖子)。しかし、検死からは他殺の可能性を見出すことはできない。
そんな時、またしても起こる原因不明の転落事故。他殺の手がかりが見つからない状況に、京都府警の土門薫(内藤剛志)と榊マリコの正義感が暴走。土門の違法捜査が容疑者_加賀野教授(佐々木蔵之介)を追い詰めるが、加賀野教授は犯人ではない。
加賀野教授のノーベル賞並みの研究に対して執拗に因縁をつける土門とマリコ。目的達成のためには手段を問わずうブラックな職場を作り出すマリコの時代にそぐわない言動。気がつけば容疑者を応援し、京都府警の瓦解を願ってやまない自分がいる。
最後は、犯人を欺くためにマリコが東福寺の渡り廊下から飛び降りるが、客観的に見て飛び降りる必要はない。何よりも犯人の罪状が不明で、下手すると謎の液体かけたくらいの器物損害か重くて傷害じゃね?って展開に、むしろこの後の裁判編を作った方が盛り上がるんじゃねーのか?と思わせる作品。
マリコが登場する日常シーンが全てナビスコのテレビCMに見えるのも趣深い。
科捜研の女シリーズのファンにとっては、控えめに言って"最高"です。
コメントする