「隣がデブだと美人が一層引き立つ残酷」科捜研の女 劇場版 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
隣がデブだと美人が一層引き立つ残酷
2021年映画館鑑賞82作品目
9月12日(日)イオンシネマ石巻
シリーズ化されているテレビ朝日の人気連続ドラマ初の劇場版
ほんのちょっとなら観たことがあるが物語の舞台が京都府だと知ったのはこの映画を観て初めて知った程度
ダイエット菌という菌を飲むと痩せるという夢のような話
そのダイエット菌をめぐって細菌やウィルスの研究している内外の科学者があちこちで謎の転落死をする
捜査する榊と土門は天才加賀野教授に大苦戦
テレビドラマを観てなくても少なくとも大抵の人はそこそこ楽しめる内容になっている
少なくともちんぷんかんぷんなことはない
テレビドラマのファンでそちらの方も熟知しているならきっとなお楽しめることだろう
ただし扱うことがとてもインテリジェンスな感じなのでちょっと頭が痛くなる
少なくとも理系ではないので
専門家やその分野でかじったことがある人からすれば「おかしいよ!」の連発かもしれないがこれ娯楽作品だから肩の力を抜いて
テレビ朝日は刑事ドラマが多すぎる
玉川徹の説教ほどはうんざりはしないが少々食傷気味なのは否定し難い
TVドラマ『捜査一課長』でも内藤と金田が警察内部の人を演じているが『科捜研の女』では立場が逆転している
そして東宝芸能の女優がとても重要なキーパーソンを演じていることでも共通している
真犯人は当初ちょっと意外な感じがしたがまあ言われてみれば納得で逆になぜ早い段階で気づかなかったと自分を少し責めた
『捜査一課長』で以前犯人役が上島竜兵だった回があってそのときはとてもがっかりがしたのだが今回は少なくともそんな茶番はない
クライマックスの一つなのだから犯人役には高い演技力を求めたい
あと大学の先生を演じた片岡礼子が飛び降りる途中のときの顔が不思議と怖かった
好きな人は好きなんだろうけど僕はテレビ朝日の刑事ドラマがあまり好きではない
そんな自分でもわりと楽しめたのだから『科捜研の女』のファンの人たちはコロナに負けずに映画館に足を運んで楽しむべきだろう
あえて苦言を呈するなら戸田菜穂と内藤剛志のシーンで画像がなぜかいっとき横になってしまうスマホでイラッとくるような意味不明な演出
渡辺いっけいは横にならなかったけどあれはいったいなんだろう