「今際の際。」アーカイヴ レントさんの映画レビュー(感想・評価)
今際の際。
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死んだ妻の記憶が保存されたアーカイブからアンドロイドに記憶を移して妻を甦らせようとする男の物語。
古くは「クリエイター」、最近では「レプリカズ」など、SF作品ではよく扱われてる題材。
劇中では試作品の旧世代ロボットに埋め込まれたAIが感情を持ち人間のように嫉妬したり悩んだりするさまが描かれる。物語はこちらが主流かと気を取られていると最後のどんでん返し。これはいいオチだったと思う。
主人公は何とか妻を甦らせようとしていたが、実は事故で死んだのは自分自身だったという。なるほど全編にわたって観客は今際の際の主人公の妄想を見せられていたわけだ。こういうの過去に同様の作品があったな。あれはオカルトホラーぽかったけど。
山梨県にしてはとても日本と思えない景色が広がってたり、変な日本のレストラン牛天国(?)とか、主人公の妄想世界ならば納得。
本作は、保存した人間の記憶をアンドロイドに移植し人間を永遠に生きながらえさせること、AIが感情を持つのかという二つの普遍的なSF的テーマをバランス良く描いた。小粒ながらも一粒で二度美味しい作品。
ロボットは人が入ってる感満載で、J3も人間にメイクしただけのもの。CGの予算足りなかったのかな。
それらの安っぽさをを加味してもなかなか掘り出し物の作品だった。
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