「「子ども向け」を盾にしたハイテンション&スピーディーアニメ映画!!」ボス・ベイビー ファミリー・ミッション バフィーさんの映画レビュー(感想・評価)
「子ども向け」を盾にしたハイテンション&スピーディーアニメ映画!!
今のドリームワークスは『トロールズ』と『ボス・ベイビー』でもっていると言っても過言ではない。
先日も「トロールズ」のクリスマス短編が発表され、『トロールズ3』が2023年に公開されることが決定した一方で、「ボス・ベイビー」シリーズも『ボス・ベイビー: ビジネスは赤ちゃんにおまかせ! 』のようなテレビシリーズもあったりして、世界観の拡張を続けている。
そして長編映画としては、2作目となるのが今作『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』。
設定上、前作からかなりの時間が経過していることになっていて、子供と赤ちゃんだった主人公2人も、今やおじさんになっているという状況。
大人になった2人がどうやって赤ちゃんに戻るのかというと…….もう何でもありな展開であるが、大前提として子ども向けアニメーションということを、良くも悪くも身にまとった作品として、都合の悪そうな無理な設定は、「子ども向けだから!」と押し切って、おもいっきり大人なネタをぶち込むという絶妙なバランスを保っているのだ。
ドリームワークスということもあって、Netflixで新作を配信している『マスター・オブ・ザ・ユニバース』のスケルターとスケルター城も登場するといった、一部のマニアに理解できないネタも散りばめられている。
近年のディズニーとピクサー作品が、比較的大人しいトーンの作品が多いことへの逆を狙っているのか、ハイテンション&スピーディーな展開で押し切ろうとしている感じがしないではないが、ストーリーは大道的で、わかりやすい感動シーンを多用されいるものの、テンポの良さが異質なアニメ映画を作り出していて、暗黒時代を乗り切ったドリームワークスは絶好調ともいえる。
しかし……ヒット作のフランチャイズに頼り切ると、また負のサイクル突入する恐れもあり、「ボス・ベイビー」「トロールズ」に代わる新キャラクターに積極的に着手する勇気というのも必要なのは事実だ