「難しい…」Swallow スワロウ ケイさんの映画レビュー(感想・評価)
難しい…
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ストレス性の病気は難しい。本人も周りの家族にとっても不幸。結婚し、周囲が羨むほど、裕福で何不自由ない生活、夫、夫の両親とも幸せに暮すのだが、彼女にとってはそれがストレスを生む、きちんとしなければならないという強迫観念を感じながら、苦しんでいた。異型物を食すことで、それが忘れられる。普通なら妊娠したのに、母体を危険に晒すような、そんなことしない、理解できないのであるが、これは病気なのだ。彼女にとっては夫や義理親、自分の親含めて、相談できる人がおらず、孤独だった。レイプ犯が父親というトラウマから来るものなのか、何が原因なのか分からない。映画ではその父親に会い、どこか自分が犯罪者の子供という劣等感、生まれてきてはいけないと思っていたことと訣別し、その後結局は中絶したのだろうか、これからどう生きていくのか分からないが、どこか吹っ切れた表情をしていたのが印象的だった。病気は恐ろしく、一人では治療できないし、本人、夫や家族にとってもこの結末は良かったのかもしれない。
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