「不器用だっていいじゃない」ロン 僕のポンコツ・ボット サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
不器用だっていいじゃない
めちゃくちゃありがちな話で、展開も想像できそうな映画だけど、面白そうではあるのでそんなに期待せず鑑賞。最近この手の映画で面白い!と思えてないので、そろそろ当たりが欲しいところ。
こりゃ面白い!!
思ってた通りすごくシンプルでありがちな展開なんだけれども、色々と上手く出来ていてかなり楽しめました。
ネットや写真、通話にゲームなどさまざまな機能を持ちながら友達でいてくれるBボット。しかし、友達のいない少年の元に届いたのは不良品のBボットだった。
キャラクターの個性が分かりやすく描かれており、大雑把で適当な感じが作風にマッチ。おばあちゃんの大胆さやお父さんの不安定さ、そしてロンのポンコツさ。どれも映画映えして、ワクワクする。アメリカらしいなぁ、ふざけてるなぁ、と思いながらいつの間にか笑顔に。ファミリー映画ってこういうことだよね。
思った以上にやってくれる。
ポンコツ具合は度が過ぎる程でしつこいんだけど、何故か愛おしくて登場からすぐに好きになる。「はーい、アブサロム?」が頭から離れない。テンポのいい会話が続き常に笑える。ボコボコにするシーンは爽快だし、友達を作るシーンはなんだか癒される。非常に魅力的なキャラクターでした。
ストーリーには全くもって期待していなかったが、現代に通じるものがあり風刺的でなかなか良かった。いいねの欲しさ、視聴回数の欲しさ、知名度の欲しさ。自分のことばかりで周りが見えていない。本作では中学生がメインに描かれているが、大人になれば36時間社長のようになってしまう。伏線回収もしっかりあり、本筋もぶれることなく描き通し、ハッとなるシーンもあって大人でも十分に楽しめる映画だった。でも、大人よりも子どもに見て欲しい映画です。
てなわけで、終わりまで★3.5かなと思っていたけれども、エンドロールを見終わって★4.0に引き上げ。そう、エンドロールが最高に良かったんです。エンドロール大賞があれば本年度最優秀賞を差し上げたいです。内容については是非とも劇場で確認して欲しいのですが、始まりからうぉ!?と思わせる演出で鳥肌もの。そこからもひたすら長いクレジットを最後まで楽しませてくれる。こりゃ素晴らしいよ!ロン、大好き!!
あまりにも雑だったり、無理があったり、何故?と思う部分はあるものの、とても満足できた映画でした。
無理に欠点を探すのもお門違いかなと思ったので、べた褒めみたいになりましたが面白かった映画は面白かった!で終わらせようかなと笑
今年のアニメ映画のなかで1番好きでした!