「一途な心に感動的する」アイの歌声を聴かせて プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
一途な心に感動的する
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主人公の高校生・サトミは友達がおらず、告げ口姫と呼ばれてた。
その母はAIロボットを女子高生・シオンとしてその高校に転入させる。
それで生徒らにバレなければ試験成功と目論んでた。
しかし転入後すぐに何故かシオンはサトミに、幸せか?と問うて来た。
以降もやたらサトミにそれを問い、何かにつけて歌を歌う。
またある時停止してしまい、4人の生徒にAIってことがバレる。
サトミは母のために黙っておいてくれと頼む。
やがてそこに連帯感が生まれ、5人は仲良くなって行く。
シオンは相変わらず変だったが、結果的に5人を幸せに導く。
ケンカ中のカップルは仲直り、高校未勝利の柔道君は初勝利。
さらにシオンは、サトミと幼馴染のIT天才の仲を取り持とうとする。
実際、2人は子供の頃は仲良かったのに長年話さなくなってた。
子供時代、サトミの母が作ったAI的たまごっちを、IT天才が改造。
IT天才は子供の頃から天才だった。
当時、その天才ぶりに目をつけたサトミの母だったが、
会社はそんなの子供の悪戯と相手にせずそれを消去した。
でもそのプログラムは、ネットを介して生き続けてた。
「サトミを幸せにして」は、当時のIT天才が命令したことだった。
また歌うことは、AI的たまごっちにサトミが教えたものだった。
プログラムは8年間サトミを見守り続け、シオンに乗り移ったのだった。
サトミが告げ口姫と呼ばれるようになったのは、IT天才を守るため。
それを仲間から聞かされて、IT天才はサトミへの愛情を強める。
しかしそんな時、会社によってシオンは回収されてしまう。
サトミの母の手腕をやっかみ、つぶそうとする上司が糸を引いてた。
5人はサトミの母とつるんで社に侵入、シオンを取り戻す。
そしてIT天才の手で、電子的に人工衛星に逃がされる。
会社もこの事件を表沙汰にしたくなく、一連の件は不問となる。
そんな中でなかなか恋が進展しないサトミとIT天才がいた。
でも衛星からシオンが歌を送って来て、二人はついに手をつなぐ。
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劇場で見た。すごくいい話で、かなり泣いた。
何に泣いたかって、サトミを幸せにという、シオンの一途な心。
AIと分かってても感動するものなんやなあ。
シオンのおかげで5人はそれぞれの悩みを解決したり、
心の壁を乗り越えたり、人間としてステップアップする。
これって性能以前に、最高のAIよな。ドラえもんみたいなもの。
でも8年間も一途にネットを介して監視されてたって考えたら、
ちょっとゾーッとする部分もあるんやけどね。
まあそれでもフィクションとしては素晴らしい内容やったと思う。