「ピッタリが溢れる卑怯極まりない素晴らしさ」アイの歌声を聴かせて zem_movie_reviewさんの映画レビュー(感想・評価)
ピッタリが溢れる卑怯極まりない素晴らしさ
予告ティーザーだけの認知で、ミュージカルそんなに好きじゃないし鬱陶しそうだなとの印象、主役、声優じゃないしなあと観る気は無かったんですけど、音響が岩浪さんだし、丁度時間も空いたしということで鑑賞しました。 素晴らしさで溢れていました。
・配役がハマりすぎ。土屋太鳳の「抜け感」がAIキャラにピッタリだったし、福原遥はもともと上手いし、工藤阿須加しかトウマは出来なかっただろうと思わせる出来でした。
・ミュージカルの入り方、尺が絶妙。物語を適度に引き締めてくれるし、キチンと説明もしてくれていて想像が広がるしでミュージカルを避けていた自分でものめりました。土屋太鳳の素晴らしい歌、というか、シオンそのもの?、何だろう、ピッタリなんですよ。
・小ネタ満載で物語の進行に合わせて加速度的に気持ち良くフラグ回収で爽快。
・色んな名作のオマージュがたくさんで物語にピッタリピッタリと笑っちゃうくらいハマってる。
・柔道の乱取りのシーンのように動きと表情が美しい
・丁寧な音響処理 他にもいっぱい素晴らしいポイントがあるのですが書ききれません。一度しか観てませんが、これを書き込んでいる今、もうまた観に行きたくなってます。
結末というかAIシオンの種明かしには気持ちよく感動し泣いてました。 今季のアニメでは最良の一本だと断言します。
(追記) 二回目観ました。 最初から、「お!!!」「そうか!」「ああああ、これか!」と逆の答え合わせ(検算みたいなもん)で気持ち良かったです。実に奥が深い。 そして、ストーリーが頭にあるので時間が早いw 改めて感じたこと ・工藤阿須加の演技が、日野聡、興津和幸、小松未可子を向こうに回しても全く引けをとらないこと。すごい声優出てきたよ(笑)。 ・シオンの瞳がかわいい。 ・ミツコにはおしぼりを投げてほしかったなあw なお、そばかすとも似たような印象をもちましたが、あっちは、色んな大人の事情を匠の技で丸め込んでスマートにした作品、こっちは、監督の思ったままにやりたいことをやったらこうなった、という作品でしょうね。一回目を観た後にイヴの時間を観たことでそういう思いは強くなりました。
なお、七回映画館で観てます。ハマりました。