「絵は良いですが、ストーリーの斬新さはイマイチ」アイの歌声を聴かせて スキピオさんの映画レビュー(感想・評価)
絵は良いですが、ストーリーの斬新さはイマイチ
作品の感想は、まあ合格点かな。絵は良かったです。ストーリーはやや年齢層低めかな。声優は福原遥(まいんちゃん)は上手いです、この子声優でもやっていけそう。土屋太鳳がねぇ〜、、、歌も含め微妙でした。という訳で、合計では及第点かな。
絵は、さすがJ.C.Staffですね。パンフにもありますが、ミュージカルシーンの口パクとかも、しっかり入っていて、こだわった絵作りでした。キャラデザも可愛いし、萌え的な要素は充分ではないか、と。あと、緊迫するシーンで、実写みたいに少しづつ、カメラが寄ったり、パーンしたり、ワザとブレたり、撮影の芸が細かかったです。
ストーリーは青春群像のジュブナイルもの。ちゃんと感動できますよね?って感じ。岡田斗司夫風に言えば「体に悪そうな添加物満載のスナック菓子」ですが「それはそれで美味しい」って感じかな。
途中から「AIものなら、タチコマとバトーさんのストーリーの方がよほど感動するわ」と思いながら、脳内で「僕らはみんな生きている♫」をかけて観ていたら、最後のオチ(人工衛星に逃げこむ)に笑った。
確かに、良くできて伏線ですよね。冒頭で監視カメラをハッキングしてサトミを観ていたトウマ。サトミが抱えるトラウマ。この伏線をシオンがサトミを見守ってきたネタに繋げるってのは、良くできている。ただ、繰り返しだが「添加物多め」の濃い味なんだな〜。
天然美少女転校生が倦怠化している日常を掻き乱すのをミュージカル風にやったり、派手な花火や演出にするのも、別にAIじゃなくてもよくない?ヒロインを「見守り続けてきた」というのも、「飼い犬」でも「人形」でも魂の転生的な設定でも出来るし、AIを期待すると物足りないかもね。
ちゃんと面白いものにはなっているが、期待度が高すぎたかな〜。「心が叫びたがってるんだ」と「攻殻機動隊」と「イブの時間」をブレンドしてみたが、元の味は越えられなかった、って感じ。