劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き あるがままに、水と大地のネコ家族のレビュー・感想・評価
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個性豊かな優しい猫達
猫歩きファンとして、申し分ない映画でしたので、高評価(*^^*)
厳しい現実がありながらも、豊かな自然の中で伸び伸び生きる猫達には、とても惹かれるものがあります。
北海道とミャンマー、人との関わり方も、個々の猫達の性格もそれぞれですが、岩合さんの映し出す猫さん達はみんな優しい。
気持ちが安らぐ良い映画です。
緊急事態宣言の中での公開なのが非常に残念。行けない人も多いと思うので、時期をずらしてリバイバルして欲しい。
『あるがままに』のタイトル通り
タイトル通りだなと思いました。
人に飼われるというよりも、人と共存しているネコという感じ。
淡々とそこにある生活を切り取っている。
劇的に何かが起こるわけでもなく、感動する場面があるわけではない。
それでも、何故か見終わった後に優しい気持ちになれる。
感覚としては、プラネタリウムっぽいかな(笑)
ナレーションの中村倫也さん、語りの岩合光昭さんお二人の声が心地よくて、
映画の中ほどで一瞬落ちました(笑)
日を追うごとに胸に来ます
観て本当に良かったです! ネコたちのそれぞれの場所での暮らしを垣間見させてもらいました。観た直後はよいドキュメンタリーを観たなあという感想でしたが、日を追うごとにそんな感想ではおさまらない、胸を掴まれるような感動が芽生えてきてます。母を探して木に登るカーショ、学校帰りの少年とべったりのエーワー、親猫に舐められたあとのシュエのボテッとした顔、観たときには可愛いとか、頑張れなどと何気なく観ていましたが、後から思い出すとそんな場面のひとつひとつに愛情が感じられ、映画を観に行ったというより、まるで北海道やミャンマーに旅に出て、宝物のような大切な思い出を作ってきたような感じです。岩合さんの目のつけどころはすごいです。映画館は感染対策を徹底してました。ぜひ皆さん観に行ってオキシトシン出しまくって免疫力を上げてきてください。
ドラマチックな要素を排す
心やさしいおじさんである。イワゴーさんは。本人の語りから伝わってくる。
ネコの動きにあわせてカメラも動くが台車に乗って一人で撮ったのか?どうやって?
よくこの瞬間を撮れたな、という場面がいくつかある。ミャンマーで池ポチャしたところとか、同じ柄の牛と仲良くしているところとか。こういう「見せ場」がなければ映画にはしにくい。
飼いネコは1日の9割は寝ており、野良ネコはもっと起きていると思うが、絵になる活動時間が短いネコという種族を撮影するのは大変だ。それに人間の俳優なら何度もやり直しができるが、ネコにやり直しはない。無理にやると「仔猫物語」のように途中で似た個体に差し替えられたり、なめ猫のように醜悪なものになったりする。
喧嘩のシーンは無音で静止画の連続で表現されている。喧嘩は、日頃のんびりしているネコどもが一挙に過活動状態になる絵的に華になる瞬間であるが、この瞬間に遭遇したとき手持ちがカメラしかなかったのかと思ったが、そうではなく、これは多分ビデオだと生々しく刺激が強いから、静止画にしたのだろう。
人間の家族が池の水で顔を洗っていたのは驚いた。水上の住まいなのでツカ柱?が長い。土の上に住めない人たちなのか。そういう人間のドキュメンタリー的な要素は少ないが、人とネコが一緒に寝ている場面には顔が綻ぶ。
北海道の牧場編は、人間との関わりをもう少し入れたほうが物語化しやすく、観客も見やすいものとなる。だが、あえてそうしないと決めたのだろう。ナレーションも感想を短く入れるだけで状況の説明には深入りしない。例えば、足を怪我していてもなぜ怪我をしたのかは説明しない。推測もしない。そういうものとして淡々と受け入れる。わかりやすく安易な物語にすることを拒否したのは潔い。ミャンマー編は日本とはかなり生活が違うので説明的な映像が少し入るが、牧場の暮らしは想像がつくので、人間の生活の説明は不要だ。牧場の人にインタビューすることもしない。人の顔すら殆ど映さず、人はネコにとって環境にすぎないものとして扱われる。
ネコの生活を擬人化して語ってはいるが、根本のところで人間とは違う生き物とみなし、突き放してみている。やさしいが芯がある。
撮影される方は、このおじさんはネコなんか追い回してどういう人なのかと思ったのではないか。
星の点数とかそういうことは関係のない映画である。
ほっこりとした気持ちになれる優しい作品
猫を見ると無条件に愛くるしく感じるのはどうしてなのか考えたことがある。愛情ホルモンと呼ばれるオキシトシンのはたらきなのかもしれないが、ならば他の動物でも同じように感じてもおかしくない筈だ。しかしドーベルマンやキリンや象には、猫と同じような愛くるしさを感じることはない。アロワナという魚が動物の中で一番可愛いという人がいるくらいだから、感じ方は人それぞれだが、猫には最大公約数的な可愛さ、つまり人類の多くが可愛いと感じる何かがある。自由、気まぐれ、爪を立てるときもあればすり寄ってくるときもあったりと、既に多くの人が猫について語っている。そのこと自体が、猫が多くの人に愛されている証拠でもあるのだろう。
2008年に秋元順子が歌ってヒットした花岡優平作詞作曲の「愛のままで」という歌がある。この歌の2番に「ああ生きてる意味を求めたりしない」という歌詞がある。人間は生きている意味を求めるから不幸になるのであって、そんなものを考えたりしないことが幸せ、とまでは言わないが、少なくとも不幸ではない。いずれは死にゆく運命だが、それを嘆いたりしない。現在と過去と未来の三世を考えるのが人間で、今生きている現在しかない存在に、人は癒やされる。花は散っていくことを知らないまま美しく咲く。
猫も花と同じように歳を取れば死んでいく。あるいは猫風邪で幼くして死ぬ。すべての生命はエントロピーの増大は不可逆であるという熱力学第二法則に逆らえない。現在は生きていても、いずれは死ぬ。しかし言い方を変えれば、いずれ死ぬのだが、現在は生きていると言うことも出来る。猫はそういう存在で、しかも人間に最も近しい動物だ。生命を愛おしむ気持ちが人類に共通するとすれば、猫が可愛いのは当たり前の話なのである。
本作品は猫の自由闊達な日常を時の流れとともに見せる。岩合カメラマンの猫に対する愛情がこれでもかと伝わってくると同時に、生命とはかくも美しく時間を彩るものかと感嘆する。たしかに映像の向こうに死の影がちらちらと見える。それでも現在を生きて命を燃やす猫たちの躍動するエネルギーを見ると、どこまでもどこまでも癒やされる。ときには厳しい状況に置かれることもあるが、猫は人間と違って、境涯を嘆いたり運命を呪ったりすることはない。ただ、現在(いま)を生きる。それだけでいいのだ。
ほっこりとした気持ちになれる優しい作品だった。
【ハニオ】
僕は、ワンコを数十年にわたって飼っていたこともあって、犬派なんだと思う。
でも、結構、ネコも好きだ。
幼い頃、祖母の家でネコを飼っていて、よく遊んだし、田舎の叔父、叔母や、友人の家のネコは僕によくなついている。
小学生の時に、「吾輩は猫ではない」というタイトルの作文を書いて、先生に褒められたこともある。
幼い頃、祖母の家のネコが、あまりに僕になついて、しつこいのが鬱陶しくなって、ある日、縁側からネコを外に投げたら、きれいに着地したのを目撃して、ネコは高いところから落ちても、上手く着地出来るという事実を、僕は昔から知っていたというような内容だったと思う。
この映画は、北海道の二つの牛舎で暮らすネコの家族と、ミャンマーの湖の水上の家で暮らすネコの家族を、それぞれの季節ごとに見つめた作品で、ネコが愛らしいのもそうだが、成長や、いろいろな出来事も交えて、ちょっとドラマチックだ。
それに、北海道の牛舎で生きるネコたちの中で、甘えん坊のカーショは独り立ちせずに家族の元にとどまるのに対して、デイジーとサボ(だっけか?)が旅立つ姿は、なんか切なく、二匹で協力し合うような場面には、頑張って生きるんだぞ!と声をかけたくなる。
ところで、タイトルのハニオは、俳優の石田ゆり子さんの飼っているネコの名前で、彼女のペット用のインスタグラムに最もよく登場する。
他には、ゴールデンレトリバーの雪、ネコでは、ハニオと兄弟のタビ、後から来た、はっちと、みっつ、さらに新入りのばぶびーがいて、ビスク先生という老猫と、引き取って介護していた生後間ない子猫は亡くしている。
石田ゆり子さんは、自分をゆユリゴロウと呼び、ムツゴロウさんに例えることもしばしばだ。
ところで、ハニオと、ばぶびーは、ニックネームかもしれない。
それに、僕は、はっちと、みっつの区別が未だにつかない。
このハニオは、インスタグラムを見ている限り、相当人見知りで、誰かが石田ゆり子さん宅を訪ねて来ると(たぶん)布団の中に隠れてしまうらしく、ハニオが籠ってこんもりした布団の膨らみを、石田ゆり子さんは、はちみつ山と称してよく笑っている。
ハニオは、結構キリッとした美男子で、石田ゆり子さん曰く、ライオンみたいだねという話をよくする。
完全な親バカだと思うが、そんなカッコいい見かけでも、ハニオは人見知りで、石田ゆり子さんにしかなついていないのだ。
そして、石田ゆり子さんは、それが可愛くてしょうがないのだ。
ネコも性格は様々だ。
僕は、なつくか、つんけんしてるか、どっちかと思っていたが、人見知りもいるのだ。
それに、北海道のカーショは、マザコンだ。
この映画ではネコ親子の愛情が取り上げられるが、ハニオの兄弟のタビは、血縁のないみっつや、ばぶびーの面倒を本当によく見ている。
必ずしも、血のつながりは関係ないようだ。
そして、ゴールデンレトリバーの雪も、本当によくネコたちと遊ぼうとするようだ。
北海道のネコたちが牛と共存している(?)ように、ワンコとだって相当仲良く出来るのだ。
そんなことを考えると、人間は知恵を身につけてしまったがために、逆に、とことんまで争うのを止められなくなっているのかなと思ったりもする。
まあ、でも、ペットに心を癒やされるのは、多くの人は一緒だろうから、みんな、きちんと「責任を持って持って」、猫でも犬でも飼ってみて、もう少し他者に優しくなれるようにトレーニングするのも良いかもしれない。
この作品を見ている限り、ネコの世界は人間の世界より平和で安定している気がする。
居場所さがし
2021年鑑賞第1作目!!
北海道とミャンマーを舞台に、それぞれで暮らすネコ達の生活を追った作品。
ネコ好きなので癒されに行ったつもりが、これがなかなか深みのある作品。
まずは北海道の牧場で暮らすネコのコミュニティ。縄張り争いから切ない別れも見せていく。
ストーブの前で集まって暖を取る姿は、ネコ好きにはたまらない!!混ざりたいものです。
対して、ミャンマーのネコ家族は、雨期乾季のそれぞれを過ごし、人間の家族に溶け込みながらゆっくりと暮らしている。
お父さんの漁に普通に付いていっている姿がたまらなく可愛かった(笑)
甘えん坊だったりおてんばだったり様々な猫が登場するが、親猫は皆子猫を育て教え時に助け、その子猫達の逞しく成長していく姿も観察できて面白かった。
そして、成長したオスのネコ達は…
その他、ネコ達に優しく語り掛ける岩合さんや、ナレーションの中村倫也さんの声も温かみがあってグッド。
可愛いネコ達の姿が見れるのは勿論、思っていた以上に深いネコの人生(⁉)が垣間見える良作だった。
まずは2021年、猫に癒されましょう!!
ストーリーが乏しい
猫好き、岩合ファンです。
世界ねこ歩き1とねことじいちゃん鑑賞済みですが。
今回の映画はほぼ自然体の猫の映像なので、物語的部分が少なく、歩いているだけ、じっとしているだけと言うシーンに時間が多く取られている感じ。
母猫が湖に落ちた子猫を助けようとするシーンはインパクトがありましたが、少年が父猫を救った内容とかもっと掘り下げて詳しく知りたかった。
ナレーションも「えっ?」ってナレーションばかりじゃなくて、もっと解説して欲しい。
あと、ヒメと息子の見た目が似ていて、区別がいまいちつかないときもあって、どっちがケガしたの?これ出てるのどっち?って感じで、そればかり気になってしまった。
三兄弟も「猫風邪で死んでしまいましたー(ジャンジャン)」ではなく、もっと詳しく知りたい。
事前に猫風邪とわかっていたのに、牛舎の人は獣医に診せたりしなかったんですか?ただ住み着いてる野良猫で、ノータッチってことなんでしょうか?それとも手を尽くしたけどダメだったのか、なにもわからない。
構成、良いのか悪いのか。
北海道→湖→北海道→湖→北海道→湖→北海道
なんか疲れる感じでした。
北海道→北海道編終わり→湖→湖編終わり
の方がわかりやすくて良かったかも。
どの猫がなんて名前でなにしてたのか、戻る度に思い出さなきゃで、内容が頭に入ってこない感じ。
好きなジャンルで楽しみにしていたんですが、中盤過ぎからは早く終わらないかな、、って思ってしまいました。
エンドロールの写真が一番良かった。
静止画の中に物語りを感じられる。
ネコ好きには良いかも
北海道の牧場とミャンマーの湖上住宅でネコを中心にロケした作品。
映像が綺麗で音楽もすてきだった。
親離れしたオスネコの寂しさって知らなかった。
ただ、個人的にはあまりネコに興味ないので、全般的に退屈だった。
隠れ猫ファン多し
例のコロナによる緊急事態宣言の影響と猫のドキュメンタリーという一般向けでは無い映画なので今回の映画鑑賞はほとんど貸し切りかな?と思っていたのですが、意外にも観客が多かったのはとても驚きました。それだけ隠れ猫ファンが多いということですかね。
生粋の猫好きはもちろんのこと、隠れ猫ファンも必見の映画です。
北海道の撮影地は江別なんですね。実家の近所なのでびっくりしました。てっきり道東のほうかなと思っていました。
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