劇場公開日 2021年1月8日

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「ソフトストーリー! 何かが起こり何かが解決することはない」チャンシルさんには福が多いね Nightmare?さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ソフトストーリー! 何かが起こり何かが解決することはない

2023年3月31日
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鑑賞方法:VOD

ネトフリで配信中のドラマ『離婚弁護士チン・ソンハン』でパキッとしたラーメン店の主人やってる人が主役なので観てみた。
40歳になって突然キャリアを失った女性。気がついたら「カネなし、男なし、子なし(やりたい仕事からの引きなし)」の四重苦で茫然としてしまう話。
自信になっていたはずの映画プロデューサーの仕事も、「それはただの雑用」と言われ落ち込む。(これってこの映画の監督自身がプロデューサー出身てことで、自嘲的なメタ構造になってるよなぁ)
恋だと思っていたものもどうやら一人相撲だとわかり、わあー恥ずかしー、ってそりゃなるだろう。でも、この年下男性との接近を描くところ、好きな映画監督話ですれ違うところも含めてだいぶ細かく展開されていて楽しめる。
かと思えば、『愛の不時着』で北朝鮮の「耳野郎」やってた人が謎の「自称レスリー・チャン(香港の俳優)」として登場して、チャンシルの映画愛の権化となっている自由さ。
で、何かが解決して終わるのかというと、そうでもない。映画好きの原点をレスリー・チャンから思い出させてもらって脚本を書き始めるものの、友人から「読めたもんじゃない」と言われる始末。
にもかかわらず、これらの出来事を通して感じられることは「チャンシルさん、みんなに愛され気遣われてるじゃない。それって幸福だよ!」

Nightmare?