劇場公開日 2020年7月17日

「アスペルガー青年の隠れた性癖」ナイト・ウォッチャー bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5 アスペルガー青年の隠れた性癖

2025年9月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

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スピルバーグのアクション・エンターテイメント『レディ・プレイヤー・1』に主演した.タイ・シュリダンが、アスペルガーの障がいを持つ青年・バートを演じたサスペンス・スリラー。ヒロイン役には、現在公開中の『ジョン・ウィック』シリーズのスピンオフ作品、『バレリーナ』で主演を果たし、凄まじいアクションを披露した、アナ・デ・アルマスが務めている。本作では、バートを翻弄する美女・アンドレア役を演じている。また、バートを不審に思う刑事役に、ジョン・レグイザモが演じ、相変わらず、肝の据わったいぶし銀な演技を見せていた。

アスペルガーの特性を持つバートは、あまり客の来ないホテルのフロントで、深夜の受付業務をしていた。対人関係が構築できないバートは、自分自身のソーシャルスキルを高める為に、客室に隠しカメラを仕掛けて、そこで交わされる会話や行動を真似していた。当然、それは悪い事であることは認識しているバートだが、性癖となって夜な夜な録画した映像を見入っていた。

そんなある日、隠しカメラで覗き見していたバートは、客室で女性客が殺されるシーンを目撃する。いち早く、客室に辿り着いたバートだったが、そこに犯人は既に逃走し、バートが容疑者とされてしまう。録画した映像を警察に見せれば、直ぐに犯人も特定され、容疑は晴れるが、覗き見した事がバレてしまう事を恐れて、映像の存在を明かせない。

そんな中、若き美しい女・アンドレアが宿泊し、第2の殺人のターゲットになっている事に気づき、再び、犯行を阻止する為に大急ぎで部屋まで出向くのだが、そこにはアンドレアの秘密が隠されていた。

タイ、アナ、ジョンの3人は、それぞれに個性ある役柄を上手に演じていた、特に、タイは、アスペルガーという、拘りが強く、対人関係として浮いての目を見て話すことができない特性、一つの事を繰り返す言動等をよく理解して、演じていたと思う。作品としての面白さという点では、サスペンスとしての盛り上がりはイマイチ。事件解決に向けてのスリリングな緊迫シーンは物足りなさを感じ、なんとなくあっけないイヤミスでラストを迎えたのが残念だった。

bunmei21
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