「私好みの秀作でした」バニシング ’72 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
私好みの秀作でした
ニクソンの隠れ資金を狙う銀行強盗団。その一人の顛末を描く物語。
何気なく観始めましたが、思いのほか秀作でした。
物語は、主人公が恋人に罪を告白するところから始まります。罪を告白された恋人とのドタバタを映しながら、恋人との慣れ染め、そして72年の強盗の顛末を絡めて物語は進みます。
3つの時代を行き来しながら、それが上手に整理されていて、分かり難さを感じません。
全体的にコメディタッチ。奇抜な笑いではなく、場面々々でシュールな映像でクスりと笑わせる手法は極めて私好み。それでも、強盗中の緊迫感はしっかりと映し出していて抜け目がありません。
兄弟愛の描き方も素敵で申し分なく、とても優しい気持ちにさせてくれます。
エピローグも、主人公の人柄が現れていて余韻もしっかりと楽しむことが出来ました。
期待していたクライムサスペンスとはまったく違う作品でしたが、観てよかったと思える作品で、評価も高くさせて頂きました。
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