劇場公開日 2021年11月12日

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「なんで見るかな…」カオス・ウォーキング MARさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5なんで見るかな…

2021年12月2日
PCから投稿

笑える

怖い

女性は死に絶えてしまった惑星にて、自分の考えていることが見えたり聞かれたりしてしまう、「ノイズ」という現象を持つ男たちの中に、ある女性が不時着してしまったことから巻き起こる物語。

この星に女性がいない理由は、先住族であるエイリアンとの戦争の末、怪物たちに女性全員を殺されてしまったからだと言うが…。

いやぁ~キツいっすねこのシチュエーションはw
自分だったらもう変なことや悪い事ばっかり考えているもんだからコミュニティのなかで生きていけんでしょうなw

さておき、不時着したヴァイオラに恋心を抱いてしまったトッド。彼女を捕らえようとするプレンティス村長達から彼女を守らんと奮闘する。

自分の内なる声が漏れてしまうのを防ごうと、名前を連呼する所や、隠すべき秘密をどうしてもポロっと(頭の中で)言ってしまう感じはなんだかリアル。自分だったら間違いなく同じようになってたな。

んで、あらぬ妄想を膨らませちゃうのもね、そりゃあしょうが無いですよね。ここのあたりの伏線は見事。そしてベン、彼の作戦には痺れましたよ。

自分の声が漏れ聞こえるというシチュエーションはちょくちょくあるような気もするが、映像付きってのは斬新でしたね。殴られたり落っこちたりする姿に一瞬ハッとする。見るな!からの、なんで見るかな。。はちょっと笑ってしまった。こういうもんですよね、人って。

全体を通して、エイリアンだとかそもそもノイズについてとか、何と言うか描かれ切れていないことが凄く多い印象だったけど、随所に緊迫感やコミカルな描写、トリハダポイントなんかもあったし、期待以上の作品だった。

そして何より、このシチュエーションを通して人間のサガというか、ダメと分かっていてもどうしても頭に浮かべてしまう人間臭さに妙に感心させられた。最後もうちょっと盛り上がってほしい所だけど、総じて良作だったかな。

MAR