ANNA アナのレビュー・感想・評価
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久々の劇場鑑賞作は当たりだった
劇場で新作が観られない辛さを生まれて初めて味わった。映画好きにはまさに地獄の日々だったが、なんとか再開して素直に嬉しい。新作は数少なくまだ完全復活ではないが、大幅延期となってる期待作が少しでも前倒しになって欲しいところ。
さて、前情報に殆ど触れず観た本作だが、ベッソン監督は本作で完全復活と言っでも良い、それほどの良作だった。
ここ数年の数々のロシア女スパイ物作品とは似たようで明確に違った。そこにはニキータを撮ったフランス人監督の良い意味での『らしさ』があり、近年の殺戮アクション映画のお約束アクション(時間長い、周りの小物使い、とにかく敵が大量)あり、適度なお色気もありだった。一番良かったのはストーリー展開の秀逸さ。とにかく伏線説明やドンデンの数が多い。それは過去や未来に時代をこまめに動かす事で成されているが、一見、観客を混乱させるようで実に繊細に処理している。いやあ、思いっきり楽しめました。
主演の女優はモデル出身らしいが、スレンダーで手足の長い女性のキレキレなアクションは素直にカッコいいし美しい。だだ、ガンアクションで、デカめの拳銃の時の扱いは少し違和感ある。その辺りはニキータと同じだがw
犬になりな!
モヤモヤ
あ、弾がない!
両親が亡くなり、辛い過去を背負ってしまったアナはやがてKGBの諜報員として活躍するが、アメリカCIAも彼女を利用するというストーリー。訓練を受けた後の試用期間でKGBナンバー2のオルガが命令を下す・・・いきなり弾の入ってない銃で要人を暗殺って・・・終わってみると、序盤のここが一番凄かったな。試用期間の給料と保険は?などと考えてると、即刻置いてきぼり=“死”なのだ。
何度も過去に戻って「実は裏があったんだよ」という繰り返しシーンは、今ではコンゲーム作品でいやというほど使われているが、この使い方があまりスタイリッシュではないのです。ベッソンどうした?と思えるくらい、時代に取り残されてる気もします。
そんなスパイを演ずるサッシャ・ルスの魅力。髪型や髪の色もコロコロ変えてりして、いい感じではあるのですが、泣きを見せたり、手首を切ったりで、弱々しい一面も見せてくれる。「あ、弾がない!」という表情も良かったりします。苦労して苦労して、自由を勝ち取りたい!男だって手段の一つにすぎないのです・・・多少ビッチ。
1985年から始まるわけですが、1991年にはKGBも解体するので、社会情勢としてはギリギリのところ。ソ連崩壊にしたって、諜報活動してたらわかってる気もするのですが、東西冷戦の美しいスパイを回顧的に描きたかったのでしょう。そして、美味しい部分は他の者が持っていくというもの。ただ、トップに立つのはほんのわずかなんですよね・・・多分。
上から読んでも下から読んでもANNA
感慨深い
【哀しきロシアンクールビューティー、自由を求めて、米ソの諜報機関を相手に見事なチェックメイト!リュック・ベッソン監督の得意分野、金髪美人のアクション炸裂作品。】
序盤はやや凡庸。
アナ(サッシャ・ルス)も”荒んだ、死んだような”生活を送っているし・・。
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アナの恋人は、”あ、君は戦車操縦が超絶上手い、イヴシュキンじゃないか!どうしたんだ、そのタトゥは・・”
すいません・・。超絶面白いロシア戦車映画を一瞬思い出してしまいました・・。(アレクサンダー・ペトロフ:あの映画のヒットで脚光が当たったんだね。嬉しい・・。)
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―冒頭、旧KGBによる”ウワワ・・”なシーンあり・・。その背景には、KGB長官ワシリコフの対米強硬路線があった・・。そして、その問題解決がこの作品の根底にある・・。-
序盤のトーンから、KGB高官のしたたかなオルガ(ヘレン・ミレン:当然、良い。)がアナに仕掛けた”KGBテスト”のモスクワ高級レストランでの”アドレナリンが体内から吹き上がる大殺戮シーン”から物語は一気に面白さを増していく。
”アナ、フォークで刺すのは止めて!。痛そうだよ・・”
-このシーンも含め、今作品で、何人殺したんですか!アナ?-
・KGBにアナを導き、彼女を支えるアレクセイ(ルーク・エヴァンス)と
CIAのアナを抱き込もうとしながらもアナの魅力に引き込まれるレナード捜査官(キリアン・マーフィー:この人が出ると作品が締まります・・。)
とアナとの三角関係も面白い。
-これが、ラストに効いて来ます。-
だが、今作品の一番の面白さは観客が観せられる映像が、絶妙に計算された時間差で提示される部分にある。
あの脚本の”技”が実に上手く効いている。
アナを演じたサッシャ・ルスのアクションの切れも宜しい。(相当、トレーニングしたのだろうなあ・・。)
さあ、今作品はシリーズ化されるかな?
〈今作品のKGBの辣腕の殺し屋、アナを演じたサッシャ・ルスはロシアのスーパーモデル。
「ヴァレリアン」のヒロイン戦士ローレリースを演じたのは、フランスのトップモデルのカーラ・デルヴィーニュ。
「LUCY/ルーシー」のヒロインはスカヨハ。
うーん、貴方の好みは分かり易いぞ!リュック・ベッソン監督。〉
■蛇足
サッシャ・ルスは「ヴァレリアン」で映画デビューとあるのだが、資料を見ても見つからない・・。パンド・デシネの生物に扮装していたんだろうか?
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