劇場公開日 2021年8月6日

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「映画を愛する心が涙する」キネマの神様 momoさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0映画を愛する心が涙する

2021年8月29日
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北川景子が往年の吉永小百合のようでした。このレトロ感のある美人女優ができるのは北川景子以外に居ないと思います。
北川景子の演技の素晴らしさだけでもウルっときたのに、加藤旺志郎の孫がまた、いい子!孫と一緒に脚本を書くあたりからは涙が止まりませんでした。
沢田研二の後ろにどうしても志村けんが見えてしまう中、よくがんばったと思います。沢田研二がゲップする度に志村けんの姿が見えました。
受賞が決まって歌うシーンでは、ホントならTOKIOを歌うべきところを、四丁目から行きましょう!と東村山音頭を大サーピス!
シンプルな筋で無駄がなく、映画への愛が溢れていました。
山田洋次監督だからこそ、集まった宮本信子、寺島しのぶ、小林稔侍など名優たちの演技もそれぞれに素晴らしかったなあ。
菅田将暉、永野芽郁、野田洋次郎の三角関係、北川景子も入れると四角関係もキュンポイントでした。
志村けんの死と、コロナ禍という枷があったからこそこのような化学反応が生まれたと考えられ、計算を超えての偶然の積み重なりがこの作品を作り上げていると思われます。
人生の晩年で、一発大逆転したものの、トータルでは妻を幸せに出来ていなかったと悔いる主人公に、お前が幸せなら妻も幸せなんだと言い切る友人の姿に涙腺崩壊しました。
エンディングのRADWIMPSと菅田将暉の曲まで全てにおいて楽しませてもらいました。
志村けんで撮影したフイルムに関してはお蔵入りさせずに、DVDとブルーレイが発売された暁には初回購入特典にして見せてください!是非に!熱望します。

momo