劇場公開日 2022年12月2日

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「砂埃を黒くぬれ! しっかりDC」ブラックアダム とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5砂埃を黒くぬれ! しっかりDC

2022年12月3日
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"英雄の定義は様々"みたいなメッセージも本作にはありそうだったけど、実際出てくる(スーパー)ヒーローはかなり限定的ステレオタイプだったかも。
ドウェイン・ジョンソンのスター性 × ピアース・ブロスナンのカリスマ性!! そして常人離れしたガタイ肉体と英国紳士然とした人当たりの良さという2人の安定感たるや。導く先人としての役割をしっかりと果たす。Paint It Black/ストーンズやPower/カニエといった名曲が流れる中、暴れるロック様が見られるブラック参上!
アメコミ × ドウェイン・ジョンソン = 安牌な企画!"呪われた"=シャザムと同等の力を持つ主人公タイトルロールに製作も務めてセルフプロデュース。おまけに『ジャングル・クルーズ』で組んだ、リーアム・ニーソン作品でおなじみジャウム・コレット・セラ監督との再タッグで、ちゃんと(過剰に?)ユニバース意識。シャザムと言ったらなあのキャラも…?
選ばれし者"the one"ではなく、という意味での"ブラック"。人々に本当に必要なのは、ヒーローよりも自由を与え/守る守護者。画面のトーン色合いとやたらとスローモーションかかる感じがもはや「ディス・イズ・スパルタァァァ〜〜!!」と聞こえてきそうなくらい『300スリーハンドレッド』の世界だった。皮肉。

"悪い計画でもノープランよりマシ"
ゴメン、どうしても既視感がチラついた。ヴィオラ・デイヴィスがDCにおけるサミュエル伯父貴=ニック・フューリー的ポジションかなと思っていたけど、実際他にもJSA(ジャスティス・ソサエティ)登場によるX-MEN"恵まれし子らの学園"からの飛行機離陸シーンや、プロフェッサーXことチャールズ・エグゼビアっぽい立ち位置のキャラがいて、ファルコンっぽい立ち位置のキャラもいて、テッサ・トンプソン似合いそうだな〜というキャラがいて、アントマンもいて…と既視感がスゴい。原作コミック知らないので余計に先越されている感あって、その辺はDCちょっと可哀想だなとも思った。さてジェームズ・ガンがトップになってどうなっていくのだろうか?

"生は死につながる唯一の道"

P.S. アダムを起こすアドリアナに少しイラッときたけど、それよりスクリーン外=現実で何席か空いて隣の方の夫婦だったのか、日本人離れしたお笑い怪獣がとにかくヤバかった。ジャブくらいの小ボケでも映画館内に響き渡るくらいの大笑い、緩急付けるようなカットや何もない普通のセリフ/場面でもすぐに笑う。笑い死にするんじゃないかと思うくらいだった。

"死は生につながる唯一の道"

とぽとぽ